文部省 1947(昭和22)年5月

学習指導要領・理科編(試案)

昭和二十二年度

学習指導要領 理科編

(試案)

はじめのことば

 この本はもちろん教師の読む本ではあるがしかし従来の教師用書とは根本的に違ったものである。このことをまず述べよう。今までの教師用書は児童用教科書を解説することを主眼としたものであった。この解説が、ことの性質上、学習を指導する分野にまで食いこんでいたことは当然である。ある意味で行き届いた解説をしようと努めれば努める程、指導の分野に食いこまざるを得なかったのである。しかも児童用書の解説という主眼点を離れる訳には行かない運命を担っていた。この運命が従来の教師用書を中途半ぱな指導解説書のごときものにしてしまったと見ることができる。またこれまでは往々にして教師用書に書いてあることが、一例であると断ってあるにもかゝわらず、そのままに実施してみなければ気持が悪いというふうに受け取られていたのであって、そのような時代に、もし思う存分に指導方法でも書かれていたものなら、全国一律にそれが強行されるという危険があったかも知れない。学習の目標がはっきりと定っている場合、その目標まで行く道はいくつも考えられる。どの道を選んだら最もよいかは、学ぶ者、導く者の好み・性格・環境などによって左右されることである。教師の立場から見れば、どの道が楽か、どの道がおもしろそうか、どの道が一番深く理解できそうかなどいろいろ考えて指導の方法を研究考案すべきものである。このような学習指導の研究が、学習を直接に指導する教師の最大の仕事であることはいうまでもない。そして、これを強調し、盛んにこの研究をする気運を作るために、研究の手引をこゝに編むことになったのである。すなわち、これは今までの教師用書の達することのできなかった指導の分野を十分に駆け回る使命を担っているのである。この様に考えれば、今度の教師用書が今までの教師用書と異る所は明らかであろう。この本は児童用書にあい対した教師用書ではない。児童用書が出きあがった後に、この本が生まれるのではない。いかに指導するかをまず工夫するのである。そしてこの指導の方法の一手段として、教科書をいかに生かして行こうかということを考えるのが新しい順序である。
 指導に当って、教科書に引きずられてはならないと同様に、この本に書いてある通りの方法を行ったらそれでよいというのではない。こんな方法も考えられるという例を示したに過ぎないのであって、この本はどこまでも、教師自身でやる研究の手引きに過ぎないのである。
 科学とは何か この本では、科学教育についていろいろな意見を述べていくのであるから、科学(自然科学)というものを、どんなふうに考えているのかを、まず記しておくことは必要であろうと思う。
 私たちは、自然の環境に起ったいろいろな現象について「なぜだろう」と思うことがよくある。これはこの現象を、自分の経験知識ではっきりと説明することができないからである。このような現象を研究して、これまで自分の持っていた経験知識とうまく調和がとれるように説明がつくと、その時にできた調和のとれている知識の体系が科学である。
 科学教育の材料の分野 この本は、国民一般の科学教育の材料を生活の環境から選び、それを次の五つの分野に分けている。
 (1)動物・人に関すること。
 (2)植物に関すること。
 (3)無生物環境に関すること。
 (4)機械道具に関すること。
 (5)保健に関すること。
 この五分野のそれぞれについての科学教育が、1年から9年まで、中断されることなく行われることが重要であると思う。生徒の個性によって、動物が好きだとか、機械が好きだとか、興味の程度が違う場合はあるが、生徒全体を考えた場合には、興味の分野をこの五つに分けることができる。また、将来、生活上必要な事がらから考えてもこの五分野が考えられる。この分野の一つ、例えば機械道具に関する教材が、ある学年に取扱われないとか、非常に少いとかいうことのないようにした方がよいと思う。それぞれの分野について、だんだん発展するように指導するのが穏当である。個性に応じて、力の入れ方を違えてよいし、また自ら力の入れ方は異って来るであろう。指導においてある分野が全く欠けていると、それの好きな生徒は理科の学習がきらいになったり、指導を待たないでその分野に活動することになったりしないとも限らない。それで教科書の方がこの点に不十分な場合には、適当に補ったり、拝列を変えたりする必要がある。
 理科の活動と他教科の活動 低学年の生徒の活動の中心となっているいろいろな遊びの中には、大人の生活をまねた何々ごっこというものがたくさんにある。これが成長するにしたがって、大人の生活そのものを行うことに興味を感じるようになる。例えば「ままごと遊び」はほんとうの「煮たき」へ、「売りやさんごっこ」は実際の売買とか、生産へ発展する。このような興味の変わり方に応じて、科学教育の指導方法に、生産とか、土木工事とか、炊事とか、消費組合活動とかの実際社会で行うような実生活を取りこむことは、効果のあることである。こういうふうに経営していくと、家庭科・社会科・職業科などとの活動の分野が区別できないことになる。また、教科書の面でも他の教科と重複している部分があるかも知れない。しかし、今学習していることが、何科に属する問題であるかは、生徒にとって意味のあることではない。重要なのは、その問題を、どこかでいつかは必ず学習するということである。理科の学習としてやっているのか、社会科の学習としてやっているのか、または両方を兼ねて、学習の体系を考案しているのかは、教師だけに必要なことであって生徒は知る必要のないことである。実際生活をするための教育であって、実際生活はもともと何科の生活と分かれているものではなく、学習の秩序を立てて教育する便宜上から教科をわけているに過ぎないということを忘れてはならないと思う。ことに社会科の活動には、従来理科教育と考えていたものが相当に織りこまれている。科学教育は理科だけでやるものではなく、いろいろな教科のほか、自治活動など生徒のあらゆる活動に浸透して行われなくてはならない。逆にいえば、生徒のいかなる活動にも、そればかりでなく、教師の行動にも、学校の経営にさえも、非科学的なものがあっては科学教育は壊れてしまうであろう。これまで科学教育がほんとうに生きて来なかった大きな原因は、このような配慮が欠けていたというよりも、むしろ、他の部分において、例へば、歴史・地理等の教育において科学的な考え方に逆行する教育が行われていたがためである。理科の科学教育を生命あるものとするためには、このような科学的な背景を整えることが重要なことである。この本で述べるところは、この背景は整えられたものとして、直接理科の指導に関係のある狭い範囲に限ってあるから、そのつもりで読まれたい。なお、この本は大急ぎで書き下されたもので、極めて不完全なものであることを編集委員会自身が認めている。けれどもこの本が科学教育に何程かの貢献を果たし得るという自信そもって、参考になさることをおすすめする。この本の欠点その他読者のご意見はこの委員会宛に送られて、この本を健全に成長させるようにお力ぞえを願いたい。

第一章 理科の指導目標
理科の指導目標は
 すべての人が合理的な生活を営み,いっそうよい生活ができるように,児童・生徒の環境にある問題について次の三点を身につけるようにすること、
 1.物ごとを科学的に見たり考えたり取り扱ったりする能力。
 2.科学の原理と応用に関する知識。
 3.真理を見出し進んで新しいものを作り出す態度。
であり,この目標はさらに次の通りに分けられる。
 1.自然に親しみ科学的な作品に興味を持つ態度。
 2.自然界の物と現象とを観察する能力。
 3.すじ道の通った考え方をする能力。
 4.機械や器具を使う能力。
 5.生きものをかわいがり育てる態度。
 6.健康を保つ習慣。
 7.ねばり強く、助けあい,自ら進んで科学的な仕事や研究をする習慣。
 8.真理にしたがい、進んで未知のものを探ろうとする態度。
 9.やさしい科学の本を読む能力。
 10.身のまわりの物ごとの間の関係や性質を知るための科学の主な原理と応用に関する知識。
 11.自然の調和,美しさ,恵みを知ること。
 12.科学者の仕事の尊さを知ること。
 13.更に進んだ理科学習への準備と職業上必要なものの準備。

第二章 理科学習と児童の発達
 上に述べた,理科の目的を達成するためには、いろいろな科学的能力を児童・生徒の身につけさせなくてはならない。いまその能力を分類して示してみると次のようである。
一,科学的処理に使う能力
(一)比較観察によって物を見別けること。
(二)貝がら・石・虫・その他の小動物や植物などを採集すること。
(三)集めたものを順序よく分類整理すること。
(四)観察し,その記録をとること。
 1.記録を整理すること。
 2.記録のグラフを作ること。
 3.統計をとること。
(五)感覚によって直覚的に判断すること。
(六)分析的総合的に判断すること。
(七)問題をつかむこと。
(八)植物の栽培,動物の飼育をすること。
(九)生物を愛育すること。
(十)科学的な実験及びその他のことを工夫,企画すること。
二,科学的な器械,器具を使う能力
 (一)温度計 (二)湿度計 (三)気圧計 (四)虫めがね (五)顕微鏡 (六)物指・ます (七)はかり (八)メートル(電気・ガス・水道) (九)磁石 (十)風見
三,安全に仕事をする能力
 (一)危険な生物に気を付けること。
 (二)器械器具を使うとき危険のないようにすること。
 (三)有毒な薬品の使用に注意すること。
 (四)火の用心をすること。
 以上の能力が年齢によってどのように発達するかの一般的な状態を示してみると,次の各図のようであり、理科の指導に当ってこれを十分考慮に入れておかなくてはならない。
(図略)

第三章 指導内容の一覧表
理科において指導する教材の各単元を示してみると次のようである。
     第一学年
 単元一 動物の生活
 単元二 植物の生活
 〃 三 空と土の変化
 〃 四 機械と道具の働き
     第二学年
 単元一 動物の生活
 〃 二 植物の生活
 〃 三 空と土の変化
 〃 四 機械と道具の働き
     第三学年
 単元一 動物の生活
 〃 二 植物の生活
 〃 三 空と土の変化
 〃    機械と道具の働き
     第四学年
 単元一 私たちの研究
 〃 二 ジャガイモとサツマイモ
 〃 三 種まき(ダイコンとナタネ)
 〃 四 イネの研究
 〃 五 ウサギの世話
 〃 六 いろいろな虫の生活
 〃 七 小川の貝
 〃 八 でんわ遊び
 〃 九 渡り鳥
 〃 十 紙玉鉄砲
 〃十一 おきあがりこぼし
 〃十二 こんろと湯わかし
 〃十三 春の天気
     第五学年
 単元一 ニワトリの世話
 〃 二 キュウリと草花
 〃 三 花とミツバチ
 〃 四 カイコとクワ
 〃 五 写真機
 〃 六 油しぼり
 〃 七 夏の天気
 〃 八 夏の衛生
 〃 九 ポンプ
 〃 十 秋の天気
 〃十一 コト・フエ・タイコ
 〃十二 火と空気
 〃十三 家
 〃十四 冬の天気
 〃十五 甘酒とアルコール
 〃十六 私たちの研究
     第六学年
 単元一 アサとワタ
 〃 二 山と水
 〃 三 海と船
 〃 四 砂と石
 〃 五 私たちのからだ
 〃 六 アサの刈り取り
 〃 七 自転車
 〃 八 電燈
 〃 九 きもの
 〃 十 金物
 〃十一 メッキ
 〃十二 電信機と電鈴
 〃十三 電動機
 〃十四 たこあげ
 〃十五 私たちの研究
     第七学年
 単元一 空気はどのようにはたらいているか
 〃 二 水はどのように大切か
 〃 三 火をどのように使ったらよいか
 〃 四 何をどれだけ食べたらよいか
 〃 五 草や木はどのようにして生きているか
 〃 六 動物は人とどのような関係があるか
     第八学年
 単元一 きものは何から作るか
 〃 二 体はどのように働いているか
 〃 三 海をどのように利用しているか
 〃 四 土はどのようにしてできたか
 〃 五 地下の資源をどのように利用しているか
 〃 六 家はどんなふうにして建てられるか
     第九学年
 単元一 星は日常生活にどんな関係があるか
 〃 二 機械を使うと仕事はどんなにはかどるか
 〃 三 電気はどのように役に立っているか
 〃 四 交通・通信機関はどれだけ生活を豊かにしているか
 〃 五 人と微生物とのたたかいはどんなになっているか
 〃 六 生活をどう改めたらよいか
   以上の各単元においてどのような事がらを指導するか、その内容(学習項目)を示してみると次のようである。

     第一学年
 一 動物
 (一)動物は区別のつく特徴を持っている。
 (ニ)動物はそれぞれ違った種類の食物をとっている。
 (三)動物はそれぞれ違った種類の巣をもっている。
 (四)動物は季節の変化に適応している。
 二 植物
 (一)植物にはいろいろな種類がある。
 (二)植物は区別のつく特徴を持っている。
 (三)多くの植物は種子から成長して根・茎・枝・花を持っている。
 (四)人はある植物を食べる。
 三 物理的環境
 (一)天気にはいろいろな種類がある。
 (二)天気は季節によって著しく違う。
 (三)日なたと日かげ。
   1.太陽は熱と光を与えてくれる。
   2.太陽は東からでて西に入る。
   3.太陽で方位はきめられる。
   4.多くの動物は日光が必要だ。
   5.日のあたらないところが日かげだ。
   6.日かげの方が涼しい。
   7.雲・木・建物などは日光をさえぎる。
   8.太陽が沈んだら夜になる。
 (四)月
   1.月は東から出て西に入る。
   2.月は光を興えてくれる。
   3.ある時には、月は見えなくなる。
   4.ある時には、月が昼間見える。
   5.月は、一ヶ月のうちに形が変わる。
 (五)星
   1.多くの星は夕方に光り始める。
   2.金星は特によく光る。
 (六)空気
   1.空気は場所を占めている。
   2.空気は見えないが、はだにあたる。
 (七)風
   1.風は空気の動くものだ。
   2.風は物にあたる。
   3.風は役に立つこともあるが、害になることもある。
 (八)水
   1.水蒸気は空気中に出て行く。
   2.雨・雪・霜・氷・露はそれぞれ水の一種の型だ。
 (九)土地
   1.土地は石と土からできている。
   2.土にはいろいろ種類がある。
   3.流れる水は土を流す。
 四 機械と道具
 (一)機械を使うと仕事が楽だ。
 (二)機械を使うと仕事が早い。
 (三)機械は人や動物やエンジンやモーターの力で動かす。
 (四)車や簡単な機械がたいへん役に立つ。
 (五)電気は力の源だ。
 (六)磁石が引きつけるものと引きつけないものとある。
    第二学年
 一 動物
 (一)からだの特徴を比べて、ある動物を他の動物と見別ける。
 (二)動物の成長にはあるきまった型がある。
 (三)動物は生きていくのに食物と水をとらなくてはならない。
 (四)多くの動物の子供は親の世話と保護を受ける。
 (五)動物は自分を守る方法を持っている。
 (六)動物は巣を持っている。
 (七)ある動物は人の役に立ち、人の保護を受ける必要がある。
 (八)動物は季節に適応した生活をする。
 二 植物
 (一)いろいろな種類の植物がある。
 (二)植物には根・茎・花・種がある。
 (三)植物は成長し繁殖する。
 (四)種はいろいろな方法でまき散らされる。
 (五)種が芽を出すには水と熱がいる。
 (六)成長には光と水が十分にいる。
 (七)植物は季節に適応した生活をする。
 三 物理的環境
 (一)天気
   1.天気にはいろいろな種類がある。
   2.雲にはいろいろな種類がある。
   3.雲の形は変わる。雲は動く。
 (二)太陽は熱と光を与える。
   1.日光を受けない時は暗い。
   2.日なたは日かげより暖かい。
   3.太陽とわれわれとの間に雲が来ると、太陽の熱と光が一部さえぎられる。
 (三)月は一ヶ月の間に形が変わる。
 (四)風は空気が動いているものだ。
 (五)水
   1.水は蒸発する。
   2.流れる水は仕事をする。
   3.水にはいろいろな型がある。−雨・露・霧・雪・氷・みぞれ−
   4.雨と雪どけには溝や川の水がふえる。
   5.生物には水が必要だ。
 (六)土地
   1.土には植物に必要な水がある。
   2.植物は腐って土になる。
   3.地中にはいろいろな生物がすんでいる。それが死ぬとからだは土になる。
   4.岩石には堅いのと軟らかいのがある。
   5.砂は岩石がこわれてできる。
   6.土地は岩石と土からできている。
 三 機械と道具
 (一)われわれの筋肉で物を動かすことができる。
 (二)動物で物を動かすことができる。
 (三)機械で物を動かすことができる。
 (四)レンズで光を集めることができる。
 (五)レンズは虫めがねに使う。
 (六)鏡は光を反射する。
 (七)磁石は金物のうちのある物を引きつける。
 (八)電気は人のために仕事をする。
      第三学年
一 動物
 (一)動物は類別することができる。(魚・虫・鳥・けもの)
 (二)動物はどんなにして保護されているか。
 (三)動物は環境に適応している。
   1.ある動物の色は季節によって変化する。
   2.あるものは遠くの方へ旅をする。
   3.あるものは渡りにより、あるものは冬眠により季節に適応する。
   4.ある動物は水陸両方にすむ。
 (四)ある動物はその一生の間に形が変わる。
 二 植物
 (一)植物は区別のできる特徴を持っている。
   1.花は花びらの色・大きさ・数・並び方が違っている。
   2.葉は大きさ・色・形が違っている。
   3.植物は大きさと全体の形が違っている。
 (二)種や球根やさし木から新しく植物が出てくる。
 (三)新しく出た植物は成長して、花が咲いて実がなる。
 (四)植物が成長するためには水と光と熱とがいる。
 三 物理的環境
 (一)天気
   1.空気は天気を変化させるものの一つだ。
   2.太陽は天気を変化させるものの一つだ。
 (二)天体
   1.太陽は地球からずっと離れたところにある。
   2.太陽は地球よりずっと大きい。
   3.月は太陽の光を反射している。
   4.月は地球より小さい。
   5.月は地球や太陽のようにまるい。
   6.星は非常に遠いから小さく見える。
   7.星座という星の一群がある。
 (三)土地
   1.土地は岩石がこわれてできる。
   2.丸い石は水や風のはたらきを現わしている。
   3.砂・粘土、普通の土は土の普通の型である。
   4.土は植物に必要だ。
   5.土は一つの処から運ばれて、他の処にたまる。川や谷は形が変わって行く。
 四 機械と道具
 (一)磁石
   1.磁石は金属のあるものを引きつける。
   2.磁石はいろいろな仕方で使われる。
   3.磁石は方位を知るのに使う。
   4.地球は大きな磁石だ。
 (二)電気は光・熱・力を与える。
 (三)人は仕事を楽にするために自然の力を利用する。
   1.機械は仕事を楽にするために工夫したものだ。
   2.人は水車や風車を使う。
   3.てこは物を楽に動かしたり、切ったり、つぶしたりするのに使う簡単な機械だ。
 (四)道具を使うと仕事が楽になる。

   第四学年−第九学年
 一 すべての生物は環境に応じて、適応し調節して生きているが、それにはある限度がある。
 二 生活体の構造と機能は生きて行くのに具合よくできている。
 三 望遠鏡の発明と改良があって見える範囲が広がった。顕微鏡の発明と改良があって微生物のことがはっきりした。
 四 生物の大きさ・構造、生活のありさまにはいろいろある。
 五 すべての生命は生命から生れ、それぞれきまった発育をする。
 六 種族と個体を永く続かせることは、どの生物にも見られる二つの大切な機能である。
 七 子は親に似るが全く同じではない。
 八 エネルギーが補われ、体内で変化しなければ生きて行かれない。
 九 調和を保とうとする傾向は自然界にも宇宙にも常に見られる。
 十 生物が生きて行くには外から物をとり入れる。
 十一 すべての物にはそれぞれ特質と機能が備わっている。また共通の要素も含んでいる。
 十二 物質とエネルギーは生み出すことも滅ぼすこともできない。
 十三 エネルギーは物から物へ移ったり空間を伝わったりする。
 十四 エネルギーはある型の物から外の型のものに変わる。
 十五 物質の化合と分解は力・熱・光・電気等で速くなったり遅くなったりする。
 十六 物質の大きさと状態は力と熱で変えられる。
 十七 音は物の振動で伝わる。
 十八 地球上のエネルギーの源はおもに太陽からのふく射による。
 十九 原動機は自然のエネルギーを利用するものである。
 二十 物体の運動の有様は力で変えることができる。
 二十一 物のどの部分もおたがいに引きあっている。
 二十二 地球は惑星の一つで、太陽は恒星の一つである。
 二十三 時の単位は太陽と星に対する地球の運動で定められる。
 二十四 光(一般にふく射エネルギー)は質の一様なところでは、まっすぐに進む。
 二十五 機械は仕事の能率を上げたり、新しい発明発見をする助けになっている。
 二十六 わが国の地勢と気候とは、われわれの生活様式に大きな影響を与えている。
 二十七 今の陸と海ができるまでには長い時がたっている。
 二十八 地下や海中から役に立つものをいろいろ取り出すことができる。

      第四章 理科の指導法
 理科の学習を指導する方法は、その土地の事情・学校の施設・設備・生徒の情況などによって違って来るのが当然である。また、取り扱う題材によっても、指導する人の個性によっても左右されるものである。このような種々な条件を考えに入れた上で、ここに最も適切な指導の方法がきめられる。だから、指導をどんなふうにするかは、指導する人がめいめいに編み出すものであって、与えられるはずのものではない。

第一表  理科学習指導方法の大要(低学年)
学習の段階指導様式の段階活動





興味を起こす
必要を感じる
学びたくなる
[問題を見る]
1.研究心の導き(1)
[探りを入れる調査]
経験を思ひ出さす
2.学習内容の説明(1)
口・画・映画・幻燈
教師と話す
友だちと話す
聞く、見る







研究する
 筋書きの通りにやる
 自分で工夫してやる
できばえに満足する
納得する
[考察する   ]
[問題を解決する]
3.各個人又は班別
の研究を指導する
(5ー20)
遊び
観察する
栽培・飼育する
工作する
ものを集める
分類する
記録する
画をかく
画・掛図を見る
標本・模型を見る
映画・幻燈を見る
話をきく
見学する
問に答える





まとめる 4. 整理(1−2)
5.発表(1−2)
[摘要をつくる]
発表
 口で
[書いて]





[応用]
[活用]
「 」内は下の学年ほど現われ方が少ない
( )内の数字は力の入れ加減を示す

第二表  理科学習指導方法の大要(高学年)
学習の段階指導様式の段階活動





興味を起こす
必要を感じる
学びたくなる
問題を見る
1.研究心の導き(1)
探りを入れる調査
 経験を思い出さす
2.前おき(1)
 教師の説明
問に答える
  口で
  書いて
話しあう
聞く・見る・書く
教科書の前おきをよむ







研究する
 筋書きの通りにやる
 自分で工夫してやる
考察する
問題を解決する
3.各個人又は班別
の研究を指導
(5−20)
読む
 教科書
 参考書
飼育・栽培する
実験する
観察する
実験を見せてもらう
実験をして学友に見せる
調査する
見学する
工作をする
図を作る
映画幻燈を見る
画・掛図を見る
標本を見る
人の意見をきく
練習問題に答える





まとめる 4. 整理(1−2)
5.発表(1−2)
摘要をつくる
発表
 口で
 書いて





応用
活用
( )内の数字は力の入れ加減を示す

 ここに述べるものは各自で指導方法を考える場合の参考資料の意味で、取扱う題材の違いにはかまわず大体のことを示したに過ぎない。
 第一表及第二表は指導方法の大要であって、一単元の指導の方法を示したものである。
 第一表は低学年(1−3学年)向、第二表は高学年(4−9学年)向として考えた。3−4学年用として第一表と第二表の中間の型も考えられる。また4学年以上でも題材によっては第一表の方が取扱いやすい場合もあるであろう。もともと、この二つの表は全く別のものではなく、学年に応じて表現を少し変えたものに過ぎない。
 指導の始まりから終わりまでを、まず四つの大きな段階に分ける。
 (一),導きの段階
 (二),研究の段階
 (三),整理の段階
 (四),応用の段階
 そして学習指導の段階を指導の様式から更に細かく5段階に分けて考える。
       (1)研究心の導き
       (2)学習内容の説明
 指導の段階 (3)各個人又は班別の研究の指導
       (4)整理
       (5)発表
(一)(二)(三)(四)の四段階のうち中心になるものは、研究の段階であって、ここで学習の目標にしていることが、大部分のものになる。これをものにするのに、いきなり研究問題を与えても、生徒は乗り気にならない。それはこれからやろうとする仕事の意味も面白味もわからないからである。そこで(一)の導きの段階が必要になって来る。ここで生徒がやってみたいと思う気持ちを十分に起こすようにすると後はスルスルと運ぶ。教師が主役となって大いに活躍しなければならないのはここである。といっても、学習全体を通じての重点が(二) にあることには変わりはない。(二)の研究の場面で活躍するのは生徒自体である。教師は生徒の活躍を助け、わきから励げます役に廻る。(三)(四)は最後のおさえである。これがないと学び得たものが十分に落ちついて、後々に発展するようにならない。
 一,導きの段階
 学びたい気持ちを起こさせるには、学ぶ事がらについて、必要なり興味なり起させるにある。必要な興味を起こさせる時には、学ぶ事がらが生徒の経験の深いものか、浅いものか、好きなものか、嫌いなものかによって手数がかかったり手軽にいったりする。たとえば、低学年の生徒に「ままごと遊び」をさせる場合には、これは誰もよくやっている好きな遊びであるから、特別に苦労をしなくてもみんなが飛びついてやる。それでこの場合には(一)の段階は殆ど必要がなくなる。学年が上るに従って、生徒の好みが分れてくるとともに、一方では学ぶ事がらの中に生徒の経験の浅いものも出て来るので、研究心の導きに骨が折れる。それだけに趣向もこらし、時間もかける必要がある。
 学ぶ事がらに必要を感じるということについて、念のために断っておきたいことがある。この必要を感じるというのは学ぶ事がら自体に必要を感じることであって、先生にほめられよう、点数をもらおう、入学試験に出そうだというような必要感から出たものであってはならないのである。ところが、生徒が自発的にやったものであるから必要や興味に基づいてやったと考えている向きが少なからずあるが、つめこみの学習に慣れてしまっている場合には、余程深く考え直してみなければ気がつかないことが多い。
  二,研究の段階
 この必要と興味を感じさせることは、学習に入る時にだけ必要なことではない。実はあらゆる段階を通して必要なことである。どの実験をするに当たっても、その実験に対して必要や興味を感じていなければ、学習は進まない。始めは面白くなくても、やっているうちに面白くなるとか、始めは何んのことだかわからなくても、やっているうちにわかるようになるとかよくいはれる。こういう場合も確かにある。しかし、やっているうちに面白くなる人が一人出るまでに、やっても面白くならないでやめてしまった人がいかに多くあったかを考えなくてはならない。国民教育にあっては、多数のものを踏み台にする恐れのある方法はさけなくてはならない。やっているうちに面白くなる場合があるにしても、始めから面白くやれるに越したことはないのであるから、国民教育に必要な教材である限り、何んとかして必要と興味を感じるように仕向ける方がよいにきまっている。
 第1段階の研究心の導きの項に「探りを入れる調査」というのがある。7−9学年用理科教科書「私たちの科学」の各単元の始めにある数個の試問のうち、一部はこの調査のためのものである。これらの試問のねらい所は、(1)その単元の学習に必要な知識経験をどの程度にもっているかを知るため、(2)このような知識経験を思い出させるため、(3)その単元の学習を行って始めて答えられる問題を与えて、これからの学習の必要感と興味を起こすためである。このような試問によって、生徒の知識経験の状態を予めつかんでおくことは指導の上に重要なことである。このような調査によってよく知っている生徒、知っていない生徒、学級全体が難しいと思いそうな点などが明らかになるであろう。しかし、教科書に出ている試問はその見本に過ぎないのであるから、予備調査として完全なものを、また必要と興味とを抱かせるに足るようなものを、それぞれに考案されたい。4−6学年の教科書「理科の本」には、このような試問はまだとり入れてないが、以上の意味のもとに、いろいろ工夫して、ぜひ試みるようにされたい。3学年以下では筆答は無理であり、かえって興味を失わせるおそれがあるから、これらの学年では教師が児童に話しかけて答えさせる方が効果があろう。
 第2段階の学習内容の説明では、(1)これから学習する問題をはっきりとつかませ、(2)生徒が問題の重要なことを十分に理解し、研究の必要を感じるようにし、(3)研究の興味を大いに起こすことが要件である。そのためには映画・幻燈・画等の利用もよく研究されたい。
 第3段階は各個人又は班別の研究を指導するもので、単元の学習全体を通じての主要な部分である。したがって時間も最も多くかけなければならない。
 科学を研究する時の出発点は生徒が自分自身で「これはおかしい、ふしぎだ、なぜだろう。」と思う疑問を持つことにある。このような疑問を持たないものには科学教育をする手がかりがない。教科書に出ている問題は、このような疑問を生徒の心の中に誘うためのものだと考えられたい。教科書の問題がいつまでも教科書のうちの問題に止まり、与えられた問題であるから、解かなければならないというふうであっては、ほんとうに問題を解くために研究しようとする熱情は湧きあがってこないであろう。自分自身で疑問を持つということは、言いかえれば、問題そのものに必要と興味を感じることである。教科書は、生徒自身の疑問を誘い起こすようにするつもりで作るのであるが、個性の種々様々であるすべての生徒にあてはまるまでには至らないであろう。もし問題が生徒の心に疑問を起こさせるに不適当であったら、問題を改めるなり、排列をかえるなりされたい。
 またこの段階で、教科書を唯一の資料にして講義をするような授業がよく行われているが、このような授業はやめなければならない。こんな指導では科学的な知識や態度や能力は身につかない。後々運転し活用するようにはならない。すなわち役に立たない。単なる科学的知識の注入暗記は厳にさけなければならないのである。
 自分自身の疑問を持ったならば、この疑問を解くためにあらゆる方法手段を集中して研究する段階に入る。問題を解くのは生徒自身であって教師ではない。教師は生徒が問題を解くのを助けてやるのである。
 教科書はこの問題を解くための資料を供給する役目も持っている。ただ各学年の読書力、理解力の点から、9,8,7学年用には資料が多く6,5,4,学年と学年が低くなる程少く、3学年以下では教科書を持たせないのが現在の状態である。
 しかしこの現状が最もよいとは必ずしもいえないのであって、教科書の上でもいろいろな形で資料を与えることを工夫できる余地がある。それで教科書の不十分な点は教師の方で適当に補なって行くように努められたい。
 低学年向きの資料としては自然界の実物や、機械器具等の実物の観察はもちろんのこと、標本・模型・画・幻燈・映画・図等をよく利用するような工夫が大切である。これらを通して学習事項をはっきり理解するようになるものである。 低学年の指導に当って特に考えておくべきことは、子供の遊びを学習の中に取り入れることである。子供が遊んでいるうちに知らず知らず学習の目標にしていることを経験し理解するようにする。例えば、ままごと遊びや売り家さんごっこをしている間に、木や草の葉や花にはいろいろな形があり、性質にもいろいろ違いがあることを体験させるように計画するのである。
 高学年になるにつれ、教科書以外の参考書やその他の参考にする書類がいろいろ必要になって来る。生徒自身で問題を解くという学習の形をとるには、この必要は当然のことである。従来学級または学校図書の備えつけが極めて貧弱な状態であるから、その充実に一層努力しなければなるまい。
 以上は学習するときの生徒のはたらきについて、特に注意を向けたいものをあげたに過ぎないのであって、その他は表に掲げたものを参照されたい。
 このように、あることを理解させるためには、生徒の種々のはたらきを使うことが必要である。理解のむずかしいものほど、はたらきの種類を多くして各方面から納得のいくようにはかるのである。どの問題にどのはたらきを使ったらよいかは、教師が主に選んでやることになる。
 このようにして生徒自身が多くのはたらきによって、多くの事実から一つの結論を見つけると、ここに始めて疑問が解決する。言いかえると最初に納得のできなかった事がらが納得できたことになる。ここで得られたものが生徒自身のものになった科学的知識である。
 同時にここまで来る道中において科学的な能力、科学的な態度が身についてくるように指導するのである。
 三、整理及び活用の段階
 多くのはたらきを使って得られた結論をここでまとめさせる。低学年ではお話で終ったり、作った品物を整理陳列することで終ったりする。高学年になれば研究の結果を整理し摘要を作り、習得した事柄を確実なものにする。
 整理ができたら、これまでの研究の成果を発表させる。
 また研究の結果得られたことをもとにして、更にその応用活用の研究を心がけさせることは、理解をいっそう確実に、ほんとうに身についたものにする。そしてこれらの研究の結果もまた発表させる。
 このような研究の発表には、報告書の形になることもあり、製作品となって現われることもあり、また発表会を催して、教師学友または父兄等に聞かせたり、質問を受けたり批評を受けたりする機会を作るのもよいことである。
 以上は学習指導の四段階について概略を説明したのであるが、一つの単元の指導がこの型にはまって動きのとれないようなものになっては困る。長い期間にわたる大きな単元のものでは、このような四段階がいくつかこきざみに割りこみ、最後に大きくまとめるという型も生れてくるであろう。
 また自然界の変化をいろいろな季節にまたがって観察するような場合には種々の単元(例えば一、二、三・・・・)の学習が平行して交互に進行することも起こる。(例えば一、――二、――二、――三、――一、――三、――二、・・・・)
 次に整理及び活用の段階のよい指導の例を参考のため示してみよう。これは算数の例であるが、趣旨は同様であるから引用した。
 (昭和21年11月19日 小国民新聞(東京)より引用)
 「木の高さ」小笠原佐輔、小笠原正雄、中村進、堀川由雄、田名部政実
 (青森県八戸市下長校初等科4年生)    ※グラフ省略
 10月30日―1学期の算数の時間に地面に1mの竹をたて、その影が1mになった時、木の高さをはかったことがあった。今日はポプラの木の高さをはかって見ようと思って、1mになるのをまっていたが、いつまでたっても1mまでちぢまらなかった。そこでぼくらは次の二つのことを研究することにした。
 (1)竹の影が1mにならなくても木の高さをはかること。
 (2)前には竹の影が1mより短かくなったのに、今はならないわけ。
 10月31日―朝学校へ来たら竹の影が2mと何pかあった。そうしたら佐輔君が「竹の影が2mになったとき、木の影も高さの2倍になっているわけだ。」といって円を書いて見せた。まもなく竹の影が2mになったのでさっそく木の影をはかったら48mあった。そこで、48m÷2=24mであることがわかった。次に(2)のわけを考えたが、わからなかったので先生におききしました。すると「夏は日が家の中によけいはいらないのに冬はずっと中まではいるでしょう。このことからよく考えてごらんなさい。今日は、30分おきに竹のかげの長さをはかってグラフをかいてごらんなさい。そしてこれから1箇年の間このようなグラフをかいてごらんなさい。そうしたらきっとわかるでしょう。」といわれた。ぼくたちは来年までかかってこの研究をするつもりです。(グラフは10月31日の9時から15時までの影の変わり方)

        第五章 指導結果の考査と活用
一,理科の指導結果の考査について
 指導結果の考査ということを、これからの学校教育で実際に試みようとしているのであるが、それに先だって考えておかなければならない問題がある。それは
 (1)この考査によって、教育上ほんとうに役に立つはっきりした事実がどれだけ得られるかということ。
 (2)この考査が学ぶ者の自由な学究心に暗い影を投げかけ、その結果、教育の本質にひびが入るかも知れないという心配。
 この二つの問題について、ここに解決を与えようというつもりではない。気づいたことを二三述べて、このような問題についての参考に供したいと思う。
 (1)の問題 科学教育が科学知識を暗記させることに終わってはならないという主張はもう一般に認められたと思う。今日の科学教育の務めは、物事を科学的に見たり考えたり扱ったりすることのできる人間を育てることである。言いかえれば、子供の人格の中にある科学的な行動をするような性格を伸ばしてやることである。簡単にいえば、科学的な性格を持った人間を作ることが科学教育の最終の目的であろう。したがって指導結果を判定するということも、この人間を作るのに指導の効果があったか、なかったかと判定しようとするものである。結局は人間あるいは人格を判定することになる。この様な人間とか人格とかの判定が紙と鉛筆の簡単な仕事でかたづくものであろうか。人生をまじめに考える者にとって、しんけんに教育をしている者にとって、これは重大な問題でなくてはならない。この考査をすることはよいとして、その結果の判断にはよほど深い考えをしなくてはならない。この結果の判断が軽々しくなされると、多くの人々を苦しめることになる恐れがある。といって、このような心配が今から始まろうとしているのではない。これはすでに試験といふ形で実際に永年にわたって問題とされて来たところである。今ここで試験を考査と名称を変えるのは、従来のあやまった考えを改めたいからに外ならない。
 指導結果の考査にはこのようなむずかしい問題を含んでいるのではあるが、学習の指導方法を研究し発達させるためには、どうしてもこの考査を始めなければならない。始めるといっても、この考査をどんな方法でやればよいかをまず研究することから始めるのである。後に例を述べるがこれを見て学習考査とはこんなふうにやればよいものだと早がってんをしてもらいたくない。「この例も一つの行き方である。」「これで果たして能力が判定できるであろうか。」「もっとよい方法はないであろうか。」というように考えられたい。研究の要点は、簡単にして正確な結果を得る方法を見つけることに尽きる。
 (2)の問題 上に述べた事が、同時に、この問題についての主要な点に触れている。これまで試験があったために、学ぶ者の自由な楽しい気持をどれだけ傷つけていたかは、自分の体験を反省してみればだれでも思いあたるであろう。ことに科学教育において、入学試験や学校内の試験がどんなに大きなわざわいであったかを思わなければならない。国民学校の時代になって理科における科学教育の方向を一変させようと教科書が改められたにかかわらず、現実には生徒の必要と興味にしたがって研究させるということをせず、ともかく教科書を端から端まで広く浅く覚えるような傾向が見られたのであった。もし試験がなくて、明かるく、自由な学習ができる境遇におかれたら、ある子供は、好きなだけ星座を眺めて探求心を満足していただいたであろうし、またある子供は、カラスの子を愛育したかもしれない。試験に代って、こんどの考査には学ぶ者の気持ちをいじけさせないような心やりが極めて必要なことである。それで、生徒がテストを喜び、楽しんでやるような方法を見つけることが望ましい。
 この学習考査の目標が個人の能力を査定するというよりは、むしろ、学習指導の方法を進歩させるための資料を得ることにあるので、これは教師のがわの必要から行なうのである。そしてこの資料は個人を指導する参考にもするが、むしろこの資料によって学級全体の能力が自分の指導によって、どれだけ進んだかの目やすを得て、それによって、今後の学級指導をどんなにしたらよいかを考えて行くのである。
 二、科学教育の各種能力の考査方法の例
 次に科学教育で取り上げられる各種の能力の考査方法について述べる。掲げた例は、大部分アメリカで下級中等学校(程度)に用いているものである。
 わが国のものについては、後の各学年指導の章を参照されたい。
 (一)科学的考察力の考査
1,問題を見つけはっきりつかむ能力
 教室のうちや外などで、生徒が自由な質問や意見を出した時、生徒の言ったことから判断する。
 例えば遠足の途中でレンギョウの植えこみを見た。黄色い花が上の方の枝だけ満開である。五六人の生徒が「なぜ下の方の枝の花は咲かないんだろう」という。一人の生徒は、「レンギョウの花は下の方の枝にもあるか」「下の方の枝はこの間の寒さにやられたのじゃないか」
 この予想の正否は別として、たしかにこの生徒は一つの研究すべき問題をつかむことができたのである。
 学級で作文形式の調査による場合の問題
 例、農夫が沢山のニワトリを飼っている。ある日には卵を沢山産むが、別の日には非常に少ないことに気がついた。このちがいがなぜであるかを答えるにはこの外にどんなことを知らねばならないか。
2,現象を正確に観察する能力
 野外でも室内でも生徒を観察していればわかるが、教師が実験をして見せ、それを観察させておいた。その後で生徒に問題を出して答を書かせる方法もある。
 例,教師が実験をした後、観察したことを書かせると予告してから実験を始める。
 1,正確に図の通りの実験装置を組み立てる。
 2,フラスコを熱して、三分間沸とうさせる。
 3,(1)水の入っているビーカーを取りのける。(2)炎を取りのける。(3)漏斗管と曲がった管のついたせんをフラスコから取りはずす。(4)フラスコをスタンドからとりはずして、液体をすてる。
 4,次のことの印刷してある答案用紙を生徒に配る。
 始めに書いてある長い文を正しく完成するにはその下に並べてある短い句のうちどれを選べばよいか。適当と思うものにしるしをつけよ。
 T,液体がある時間沸とうした後ビーカー中の水は、
 −−a沸騰し始めた。
 −−b少し色がついた。
 −−c色に変わりはなかった。
 −−d量がふえた。
 U,曲がった管を通った蒸気は
 −−a少し灰色であった。
 −−b無色であった。
 −−c白色であった。
 −−d沸とうした液体と同じ色であった。
 V,実験を始めて、液が沸とうし始めるまでに、
 −−a小さなあわがフラスコの中にできた。
 −−b水がビーカーからフラスコの方へ流れた。
 −−c水滴が管の外側についた。
 −−d水が漏斗の管を上った。
 −−e空気が漏斗の管から吸いこまれた。
 −−f気ほうがガラス管から出て来た。
 W,フラスコ中の液が沸とうし始めた後、
 −−a音がビーカーから出た。
 −−b曲った管は青く見えた。
 −−c水が曲った管の中にできた。
 −−dフラスコ中の液の量が減った。
 −−eフラスコの底が赤熱した。
 X,実験の終りに教師が行ったことが、次に書いてある。教師が行った順序に1から4までの番号を書き入れよ。
 −−炎をとりのけた。
 −−水の入ったビーカーを取りのけた。
 −−フラスコを取りのけて、からっぽにした。
 −−ガラス管のついているせんをとった。
3.事実から推論する能力
 ある実験の方法と、その実験から得られた結果を書き、その下にその実験の結果から得られたものとして五六箇条の結果の文を掲げる。そうして、この結論について次の様な番号の印をつけさせる。
 得られた結果を正しく推論したものである。−−(1)
 結論は正しいかも知れないが、この結論を下すには事実が足りない。−−(2)
 実験の結果に反するから、結論は正しくない。−−(3)
例、ある実験で、白いでんぷんにだ液を混ぜた。この混合物をある時間置いてから褐色のヨード液を加えた。これを10回繰り返したが、10回とも青色は現われなかった。
 a,でんぷんはだ液のはたらきで糖分に変化した。
 b,だ液はでんぷんを消化した。
 c,でんぷんがヨードに作用した。
 d,だ液はでんぷんに変化を起した。
 e,ヨード液に混ぜたでんぷんは青色にならなかった。
4.実験を企画し、予想の正否をためす能力
 例、カエルの後足に着いている一つの筋が伸筋であって、屈筋ではないということをどうして知るか。
 次のうちどれを知ることが必要か、
 a,その筋をゆるめた。
 b,その筋を縮めた時に、足は曲がらなかった。
 c,その筋を縮めた時に、足が動いた。
 d,刺激されなかった他の筋は、足を動かさなかった。
 e,その筋を縮めた時に、足が伸びた。
 f,その筋は横紋筋であった。
 次のうちどの処理を使う必要があるか、
 g,殺したばかりのカエルの後足から筋をはずし、その一端を関節の端に結びつける。
 h,殺したばかりのカエルの後足を二方向に動くように支える。
 i,筋を電流で刺激する。
 j,切断した筋を顕微鏡で調べる。
5.事実や原理を新しいものに応用する能力
 次のような例を出し、正しいと思うものに印をつけ、更にその理由を挙げさせる。
 例、高い山の上で、卵をふたのしていないやかんの水の中に入れて煮た時、煮上る時間は、
 a,平地で煮る時より長い。
 b,平地で煮る時より短い。
 c,平地で煮る時と同じである。
 次の文章のうち自分で適当と思う理由にしるしをつけよ。
 d,水はどこでも同じ温度で沸とうする。
 e,高い所へのぼる程、湯がわき易くなるから、卵は高い山の上では早く煮えるだろう。
 f,沸とう点は水面にはたらく圧力が減るほど降る。
 g,煮る温度が降れば煮える時間は長くなり、煮る温度が昇れば煮える時間は短くなる。
 h,気圧の減り方は高度とともに増す。
 i,みずの沸とう点は、水面にはたらく圧力が減るにつれて昇る。
 j,山の頂の空気の圧力が減ると、煮る時の火の燃え方が悪くなる。
 以上に述べたもののほかに科学的な能力としてはいろいろなものがある。それらについても判定の方法を研究しなければならない。
 (二)科学的態度の考査
 科学的態度には次に掲げるようにいろいろある。このような態度が育つように指導することには極めて重要なことである。しかしその発達の程度を、ある尺度で測るということは、非常に困難なことである。科学的態度を細かく分類して、各細目について生徒を観察して記録するのも一つの方法である。観察はできるだけいろいろな機会にするような心がけが必要である。しかも、短期間の観察では余り役に立たない。長期にわたって、気長く記録して始めて、その発達なり傾向なりを推察することができるのである。
 1,興味、好奇心−−環境にあるものごとや現象について、「なぜだろう。どうなっているのだろう。何だろう。」というような疑問を起す態度。
 2,正しい道理にしたがい、これを守る態度、同時に自分の誤りに気づけば直ちに改める態度。
 3,偏よった判断、主観的な判断を嫌う態度。
 4,注意深く、正確な行動をとる態度。
 5,独断と迷信を嫌う態度。
 6,新しい考え方や忠告に寛容な態度。
 7,無鉄砲に実行しない態度、慎重に実行する態度。
 8,事実を尊重し、事実に基づかない意見に動かされない態度。
 9,専門家の意見を尊重する態度。
 10,科学を尊重する態度。
 11,根気よくものごとをやりとげる態度。
 12,自から進んで究明しようとする態度。
 このように科学的な態度を分析して、数えあげて見れば相当の数に達することであろう。この科学的態度なり、前に述べた科学的能力なりの発達を判定しようとする時に注意をしなければならないことがある。このように分析した数多くの能力や態度を全部十分に具えていることは結構なことには違いないが、そのような人間は現実にはおそらくあり得ないことである。しかも、その一部しか具えていない人間−これが現実の人である−が、この社会の幸福を増進することに貢献している場合は多いのである。要はその人の持っている個性をよく観察して、どの方向に伸ばしたならば、この社会に住んで、その人も幸福になり、また周囲の人々も幸福になるかということである。このような方向に個性が活動し得るように環境を整えてやることが教育である。このような教育のために能力や態度の判定を利用して行くならば、初めて意義がある。決して個人価値を判断する尺度に利用すべきものではない、ということを心得ておかなければならない。
(三)学習項目に関する指導結果の考査
 学習項目自身については別の表を参照されたい。この項目に現われたところは、科学的知識である。この項目についての指導結果の考査の方法は、今まで試みられたところを見ると割合に簡単である。それでここに改めて、例をあげて説明する必要はないであろう。各学年別指導の項について見られたい。しかしここにこの学習項目の理解の程度を考査する問題について気になることを少し記しておきたい。
 この考査の方法を考えてみると、全く記憶力の試験に終りはしないかという心配がある。
 学習項目は単にそれを記憶していれば、それでよいのではない。それを覚えさせれば学習の目的を達したものと考えてはならない。もしこの考えを誤ると、おそらく科学教育は明治時代に逆行することになろう。
 これらの学習項目は、指導方法の章にもちょっと触れたように、生徒自身がいろいろな事実について、見たり、聞いたり、確かめたりした末に、自分で見つけ出した一つの結論でなければならない。研究の道中でハッと気がついた真理であることもあり、苦心に苦心を重ねて、だんだん築き上げてつかみ得たことであることもあろう。教師が生徒に最初から与えるものでもなし、また最後の到達点として与えるものでもない。むしろ、指導する立場のものに、指導の方向を指示したものと解すべきものである。生徒は教師の指導にしたがって、その方向に研究を進めて行く。何月何日にどこまで進んでいるかは、生徒の能力によってちがっているはずである。
 かように考えると学習項目の理解の程度を調べることは、そう簡単な問題ではないと思う。単に科学知識の記憶の試験にならないような研究をしていただきたい。

第六章 第一学年の理科指導

単元一 動物の生活 

 (一)指導目標
   身辺にある動物に愛好と親しみの気持ちを起こし、動物の生活の様子を正確に観察する態度を養う。
 (二)指導方法−児童の活動
  1.学校で飼っている学校動物を見る。
  2.公園・動物園・牧場等へ行って、飼ってある動物を見る。
  3.絵葉書・広告・写真・絵等で動物画集を作る。
  4.絵から切り抜いた動物や絵葉書等で動物画集を作る。
  5.愛育している動物を学校へ持ってきて特徴を見る。
  6.ミミズを植木蜂の土の中に入れ、教室で飼って観察する。
  7.ハツカネズミをきょうしつで飼って観察する。
  8.水そうでキンギョ・メダカ・フナ・タニシ等を飼って観察する。
  9.カエルを箱庭で飼う。ハイを捕って食べさせる。
 10.オタマジャクシを捕りに行く。教室で飼って見る。
 11.カブトムシ・カマキリ等を飼って見る。
 12.いろいろな鳥の巣の標本を見る。
 13.鳥の巣箱を校庭の庭に掛けて観察する。
 14.鳥の絵を集める。
 15.アオムシ・ケムシ等を捕って来て飼育箱で買う。
 16.いろいろな動物が何を食べるか話し合いをする。ウシ・ウマ・ヤギ・ヒツジ・ネコ・ニワトリ・アヒル・ブタ・ネズミ・カラス・スズメ・メジロ・カナリア・ハト・キンギョ・サル・ライオン・ゾウ・アオムシ・ケムシ・アリ・カマキリ・バッタ・ノミ・カ。
 17.クモの巣を観察する。クモの卵を見つける。
 18.アリの巣を見つける。巣を観察する。
 19.ツバメの巣を観察する。
 (三)指導結果の考査
 1.次の事項を中心に児童の学習態度を観察し、記述尺度法によって考査する。
  (1)学校で飼育する動物、公園・動物園の動物を見せたとき、これに興味を持ち進んでみようとするか。
  (2)その特徴を直感的につかんで発表するかどうか。(例えばウサギを見たとき赤いきれいな眼ですねとか長い耳ですねとか)
  (3)野外へ出たとき、虫や鳥や魚等を見つけ、注意深く見守ろうとする。
  (4)飼育した虫・魚・オタマジャクシ等を、親しみをもって世話するか。
  (5)巣箱に来る鳥によく注意してるか。
  (6)動物にえさを与え、何をよく食べるかについていろいろ試みるか。
  2.児童の作成した動物画集を提出させて記述尺度法によって考査する。
  3.口頭で次の考査をする。
  (1) 動物とその食物とをかいた画を示して正否を答えさせる。
  (2) 動物の画を示して、そのすむ場所を答えさせる。                       
 4. 次の事項を家庭に問い合わせて記述尺度法によって考査する。
  (1) 虫や魚などを集めて、家庭で飼っているか。飼っているときはその態度。
  (2) ニワトリの世話やウサギの世話などをすすんでするようになつたか。その態度。

 単元二 植物の生活
(一)指導目
   生活の環境にある植物に親しみと興味を持ち、植物の生活の様子を正確に観察
  する態度を養う。   
(二)指導方法―児童の活動
1、学校の庭にあるいろいろな花を見る。
2、花や葉を集めて「ままごと」遊びをする。
3、木の葉を集めていろいろな細工物を作る。(マツ葉細工・ササの葉の帆かけ
舟・ツバキの葉の舟等)
4、木の葉の上に紙を当て、クレオンや鉛筆でこすって、木の葉の形を写しとる。
5、摘み草をする(ツクシ・レンゲソウ・タンポポ等)・スミレ・タンポポ等を花畠や箱庭に植える。
6、ナズナの穂のガラガラを作る。
(ナズナの茎に多数の実のついたものを取り、そのまま振るか、茎を指先でまわすかすると、カラカラと音を出す。また一つ一つの実を軽く引っ張って半ば茎から引き裂き、ブラブラした形にしておいて振れば、いっそうよく音を出させることができる。)
7、スズメノテッポウの笛を作る。
(スズメノテッポウの穂を抜き去った残りの葉を用いて笛を作ることができる。折り曲げて、口にくわえて吹くとピーと鳴る。)
8、おし花をする。
(花を新聞紙の間にはさんでおしておく。乾くまでそのままにしておけばおし花ができる。おし花にする花はスミレ・レンゲソウなどのように水分の少ないものがよく、タンポポなどのように水分の多いものはよくない。)
9、ツバナ抜きをする。
(チガヤの穂のまだ出ないものを探し、一番先の葉を持って引き抜く。)
10、入学記念の木を植える。
(発芽後一・二年ぐらいまでの(10−20cmぐらい)苗木を植えるのが適当。
マツ・スギ・ヒノキ・サワラ・イチョウ・アオギリ・サクラ・ケヤキ・アオキ・カエデ・スズカケノキ・ツバキ等、実生で生えているのを採集して。)
11、種まきをする。
(一年生の草花・野菜等の種子をまいて育てる。アサガオ・インゲン・ヘチマ・ホウキグサ・ホウセンカ・ケイトウ等)
12、野山や庭で草木や木の芽生えを掘り取って、箱庭に植える。
(木の芽生えには、マツ・カシ・ケヤキ・カエデ・ツバキ・ヤツデ等,花や葉の美しいものには、タンポポ・ナズナ・オオバコ・カタバミ・サギゴケ・シロツメクサ・ミヤコグサ・リュウノヒゲ、春に咲く小形のリンドウ・カヤツリグサ・スゲ・シダ・コケの類等)
13、球根を植える。
(チューリップ・ヒヤシンス・クローカス・スイセン等)
14、球根の水栽培。
(ヒヤシンス・クロカスをガラスビンに水を入れたものの上にのせて育てる。根を水中に下し、根の観察に都合がよい。)
15、木の実ひろい。
(秋、林に行って、クリ・ドングリ等を拾い集める。集めたクリを持ち寄って形を比べる。球形のもの、半球形のもの、平たいものなどいろいろの形があることを見る。いがに包まれているクリの実を割って見る。落ちているドングリを拾う。また木になっている様子を見る。細長いドングリ・丸いドングリの形を比べ、それぞれなっている木が違うことを観察する。ドングリのこま・笛などを作る。)
16、もみじ拾い。
(林や庭で秋の紅葉を集める。カエデ・イチョウなど。)
17、水そうにクロモ・クワイ・キンギョモ・ホテイソウなどを入れて観察する。
18、着物などに附いて遠くへ運ばれる種子や実を観察する。(ヌスビトハギ・ヤブジラミなど)
19、季節に出る野菜・果物のいろいろな種類を観察する。
20、季節の野菜や果物の画をかく。形を切り抜いて帳面にはる。
21、八百屋の店先でいろいろな野菜を観察する。
22、自宅で使う野菜・果物を調べる。
(三)指導結果の考査
1、次の事項を中心に、児童の学習態度を観察し、記述尺度法によって考査する。
(1)草や花や実などに興味を持っているか。またその妙趣に注意しているか。
(2)ままごと遊びなどに、葉や茎や花の特徴を生かしているか。
   (3)箱庭で植物の特徴をよくつかんで植えているか。
   (4)スズメノテッポウの笛や草笛などで、鳴るまで根気よく工夫して作るか。
    また友だちに教えを請い、教師に指導を求めるか。その態度。
   (5)記念の気に関心を持ち、すすんで世話をしているか。
   2,次の児童の作品について記述尺度法によって考査する。
   (1)木の葉などの細工物(葉の形などに注意し、いかにその特徴を生かして作ってあるか。)
   (2)押し花(いろいろな花を集めているか。特徴を生かしているか。)
   (3)ドングリのこま・ドングリのやじろべえ。(ドングリの形の上の特徴をいかによくつかみ、これを利用し、またよくまわり、よく立つように工夫してあるか。)
   (4)野菜の画または切り抜き(この野菜の特徴をよくつかんでいるか。)
   3,野菜や果物の花の絵を示して、いつごろ出るか、または咲くかを高等でこたえさせる。
   4,野菜や果物の絵をかいたものを興えて、それを出る季節の順にならべさせる。
   5,家庭で庭木や草木や野菜の世話をしたり、球根の水栽培や芽生えをとって植えたりなどしているか、その態度はどうかについて、家庭に問い合わせて記述尺度法によって考査する。

  単元三 空と土の変化
(一)指導目標
    空と土の諸現象について、自然の偉大さを知り、また自然の妙趣を味わうとともに、その恩恵に感謝し、すすんで自然の真相をを探ろうとする態度を養う。
(二)指導方法――――児童の活動
   1,日日の天気の絵日記を作る。
   2,日中影絵をする。
   3,建物の北側と南側の暖かさの違いを比べてみる。
   4,時刻のより影の移ることを観察する。
   5,季節により太陽の出る位置入る位置の違うことを調べる。
   6,夜と昼の違いを話し合う。
   7,イヌ・ネコ・ニワトリなどの日なたぼっこをしているのを観察をする。
   8,三日月は西の空に見え、早く沈むことを観察する。
   9,満月が東の空に見えることを観察する。
  10,月夜はほしぞらより明るいことを観察する。
  11,月の見えない晩のあることを観察する。
  12,昼間の月を観察する。
  13,三日月・半月・満月の形の変わることを観察する。
  14,一番星・二番星を見つける。
  15,夕方西の空に、よいの明星(金星)を見つける。
  16,空気があることを調べる。
  17,風を起こすいろいろな方法を試みる。
  18,強い風の後の被害について話しあう。
  19,夏、風の吹く時、吹く所は涼しくて物陰の吹かない所は暑いこと、また冬風の吹く時寒いことを観察する。
  20,風を利用する風車や、農家でもみがらなどを風で選り分けるところを観察したり、あるいはその絵を見たりする。
  21,人が風を起こして利用する場合を調べる。(扇・うちわ・扇風機など)
  22,皿に水を入れて、蒸発してへることを観察する。
  23,ぬれた洗たく物の乾く事を観察をする。
  24,雪・霜・氷などがとけて水になることを観察する。
  25,庭や畠の土を箱に入れ,箱庭を作って,山や川谷を作り,水を流して観察する。
(三)指導結果の考査
  1,平素の学習態度を観察し、記述尺度法によって考査する。
  2,児童の作成した日々の天気の絵日記について記述尺度法によって考査する。
  (絵日記のできばえや、また根気よく観察して作っているかどうかについて)
  3,観察の結果得た知識について、再生法・選択法等によって考査する。
  例、次のような図形を印刷したものを用意し、前の日に、月をよく見ておくように課題し、翌日昨夜の月はどの形であったか印をつけさせる。(またはクレオンで色をぬらせる。)

 (図 略)
  4,主として自然現象の関連について、考え方の理解の状態を,判定法等によって考査する。
例,晴れ・曇り・雨・雪・風の日の情景を描いた絵を示して、次のようなことをきいてみる。
  ○どのような日が寒いでしょう。
  ○ドングリの実や,クリの実がたくさん落ちるのはどんな日でしょう。
  〇かげができるのはどんな日でしょう。
  〇霜柱の立つのはどんな日でしょう。
  〇洗たく物がよく乾くのはどんな日でしょう。
  5,次の事項を家庭に問い合わせ、その結果を記述尺度法によって考査する。
 (1)液の天体をよく観察しているかどうか。
 (2)空と土に関する自然現象についてよく質問するかどうか。どんな質問をするか。
単元四 機械と道具のはたらき
 (一)指導目標
    身辺にある機会・道具について、その構造・機能を理解し、これに慣れ親しみ、すすんで改良の工夫をする態度を養う。
 (二)指導方法――――兒童の活動
  1, 磁石でいろいろなものを引きつけて遊ぶ。
  2, キビガラ・ヤマブキのしんで作った豆人形の足に、ブリキ板の小片をはりつけ、画用紙にのせ、下から磁石をあてがってすもうをとらせる遊びをする。
  3, 家庭の道具について、どんなに仕事を助けているかを調べて来て話しあう。
  4, 学校で使っている道具・機会について、力の助けになることを観察する。(井戸ポンプ・工作道具・自轉車など)
  5, 人・動物・エンジン・モーター等の力で動かす機戒を観察する。又は絵で見る。(電車・自動車・飛行機・汽車・荷車・馬車・牛車・自轉車など)
  6,電氣モータ・扇風機・電車等電氣で動くものを観察する。
  7, 箱に土など重いものを入れてそのまま引っ張るときと、下に車やころを入れて引っ張るときとを比べてみてそのわけを考える。
  8,重いものをてこで持ち上げて、そのわけを考える。
 (三)指導結果の考査
   1, 平素の学習態度を観察し、記述尺度法によって考査する。
   2, 日常の仕事や機械や道具をすすんで使って行こうとするかどうかの態度、また機械や道具を使うときの態度について、記述尺度法によって考査する。
   3, 観察の結果得た知識について、再生法・選択法等によって考査する。

第七章 第二学年の理科指導

単元一 動物の生活 

 (一)指導目標
    生活の環境にある動物に親しみと興味を持ち、その生活の様子を正確に観察する態度を養う。
 (二)指導方法――――児童の活動
   1, 季節だより。季節の折々に氣づいた動物の行動を書きとめたり、絵日記にしたりして記録する。
    例、4月  ツバメ――はじめて見た日。
          ヒバリ――はじめて鳴き声を聞いた日。
          トカゲ・ヘビ――はじめて姿を見た日。
      5月  カイコ――はきたて・眠り・上がりの日。
          セミ――はじめて鳴き声を聞いた日。
      6月  カ――かやをつりはじめた日。
      8月  コオロギ・ウマオイなど――はじめて鳴き声を聞いた日。
          ヒグラシ(カナカナ)――はじめて鳴き声を聞いた日。朝夕の鳴きはじめた時刻。
      9月  アカトンボ――はじめて見た日。
      2月  ウグイス――はじめてホーホケキョと鳴くのを聞いた日。
      3月  カエル――はじめて卵を見た日。
          アリ・トカゲ・ヘビ・モンシロチョウ・ミズスマシ・アメンボウ・メダカ――はじめて姿を見た日。
      季節にかかわりなく見られるもの――ウシ・ウマ・ブタ・ヤギ・イヌ・ネコ・ウサギ・ニワトリ・アヒルなど――について、子を産んだとか、乳が出はじめたとか、とやについたとか、泳ぎはじめたとかいうこと。
  2, 実物・絵・幻燈・標本などによって、鳥・虫・けものの特徴を見てその区別をする。
  3,学校でウサギの子・ヒヨコ・オタマジャクシ・ハツカネズミなどを育てて、動物が成長し、えさをたべることを見る。
  4,植木ばちに土を入れて、その中でミミズを飼う。
  5,ミツバチ・アシナガバチ・クモ・アリなどの巣を観察する。(子を育てる様子の見える場合もある。)
  6,カタツムリを飼って観察する。
  7,モンシロチョウの卵やアオムシをとって来て、飼育し観察する。
  8,甲虫類をたくさん集めて、紙にはりつける。それでいろいろな模様を作る。
  9,水そうにキンギョ・メダカ・タニシ・ニナなどを飼って、いろいろな食物 をとるのを観察する。
  10, いろいろな鳥の巣を観察する。鳥の生活の映画を見る。
  11, 箱庭を作る工夫をしたり、作る手伝いをする。
  12, ツバメの巣を観察する。巣を作り、卵を生み、子を育て、やがて巣立つことを折々注意して見る。
  13, 秋の終わり、冬の間、枝についているまゆ・さなぎ・虫の巣などをとって来て飼っておく。
  14, カイコを飼って、まゆを作らせ、カイコの一生の変化を観察する。
(三)指導結果の考査
  1, 平素の学習態度を観察し、記述尺度法によって考査する。
 例 観察の態度についての記述尺度

観察に対する興味 動物の形や生活について非常に興味を持ってよく観察する 動物の形や生活について興味を持ってよく観察する 普通 観察しようとする気持が乏しい 観察しようとする気持がほとんどない
問題の発見 非常によい問題をたくさんとらえる 良い問題をたくさんとらえる 普通 時に問題をとらえてもねうちのないものが多い たいていぼんやり見ているだけ
観察の精密さ 極めて精密 精密 普通 粗雜 極めて粗雜
観察の正確さ 極めて正確 正確 普通 不正確 極めて不正確
観察の根気 目立って根気よく続けて観察する 根気よく続けて観察する 普通 続けて観察する根気が乏しい 続けて観察する根気が目立って乏しい
関係的考察の態度 つねに動物相互や人との関係に目をつけ、考え方も非常に深い 動物相互や人との関係に目を付け、考え方も深い 普通 関係的に考えることはあってもたいてい的をはずれる ほとんど関係的には考えない
観察の記 録 実によく整理してくわしく書く よく整理してくわしく書く 普通 あいまいなことをごたごた書く 記述が極めて少なく、要領も得ない

  2,次の児童の作品について、できばえ、作成の態度などを記述尺度法あるいは一対比較法によって考察する。 
  (1) 季節だより
  (2) 甲虫類を集めて作った作品
  3, 次の事項について、選択法、組み合わせ法などによって考察する。
  (1)鳥・虫・けものの特徴をよくつかみ、類別できるかどうか。
  (2)カイコとモンシロチョウの一生の似ていること、カイコとカエルの一生の異なることなどについての理解。
  (3)動物はどんなえさを食べているかについて。
  例,下に書いてある動物は何を食べていますか。
  ○ の中の食物を食べているものは、その○の中にかきいれなさい。
  ミツバチ    モンシロチョウ
  ツバメ     ウサギ
  ウマ      アオムシ
  テントウムシ  ヤギ  
  (4)動物と季節との関係についての理解。
  例,下にあげてある動物は夏も冬も見られますか。次に書いてある四角の中の適当なところに書き入れなさい。
      ヘビ        トカゲ
      カエル       ツバメ
      マガモ       コオロギ
      トンボ       ウシ
      アヒル       イヌ

単元二 植物の生活

(一)指導目標
     生活の環境にある植物に親しみと興味を持ち、その生活の様子を正確に観察
    する態度を養う。
(二)指導方法──児童の活動
   1.季節だより。  動物の生活の時と同様に植物の生活について季節だよりを
    作る。
     例 4月 サクラ─花の咲きはじめた日、散った日。
          木の芽─ほころびはじめた日。
          ナタネ・スミレ・レンゲソウ・タンポポなど──花を見た日。
          ヘチマ・トウモロコシなど、種をまいた日。
       5月 マツ─花粉の飛ぶのに気づいた日。
          アサガオ─種をまいた日。
          イネ─モミをまいた日、苗代の様子。
          ムギ─穂の出はじめた日。
          ツツジ─花の咲きはじめた日。
       6月 イネ─田植えのはじまった日。
          ムギ─刈り取った日。
          ジャガイモ─花を見た日。
       7月 ジャガイモ─掘り取った日。
          アサガオ─花の咲きはじめた日。
       8月 ヘチマ─花の咲きはじめた日。
          トウモロコシ─実をはじめて食べた日。
          イネ─穂の出はじめた日。
       9月 コスモス─花の咲きはじめた日。
          キク─花の咲きはじめた日。
      10月 イネ─取り入れのはじまった日、終わった日。
          エンドウ・ソラマメなど─種をまいた日。
          もみじ─はじめて紅い葉を見た日とその木の名。
      11月 ナタネ─種をまいた日。
          ムギ─種をまいた日。
          木の葉─紅葉の経過・著しく葉の散った日。
          サツマイモ─取り入れの日。
       1月 ナタネ・ムギなど─冬越しの季節。
       2月 ウメ─花の咲きはじめた日。
       3月 木の芽─ほころびはじめた日。気温。
          ナタネ─つぼみの見えはじめた日。
          ジャガイモ─植えつけた日。

 2.ヘチマ・トウモロコシ・インゲン・ササゲ・アズキなどの種子をまいて、育て、これらが発芽し、成長して、花を開き、実を結ぶことを見る。その実をわれわれがどんなふうに利用しているかについて調べる。(食べること、次の年の種にすることなど)
 3.夏はアサガオ、秋にはいろいろな草花の種をまいたり、チューリップ・ヒヤシンス・クロカス・ダリアなどの球根類を植えて上と同様に育てる。そして、それぞれちがった発育をして、美しい花を開くのを見る。
 4.秋には、ヌスビトハギ・メナモミ・エノコログサなどの実や種が着物などについて、遠くへはこばれるのを観察する。
 5.春・夏にはタンポポの実が風に飛ばされて、ほうぼうへまき散らされるのを観察する。
 6.ホウセンカ・ダイズの実がはじけて、種子がまき散らされるのを観察する。
 7.エンドウ・ダイズ・ダイコン・ナタネなどの種子に水をつけて、さらにまいて芽生えの様子を観察する。また芽生えを日なたと日かげとに分けて置き、その発育の様子を観察して、芽生えには、どんなことが必要であるかについて考える。
 8.ジャガイモが、光のあるところと、光のないところで芽立ちの様子のちがうことを観察し、また、芽生えに水を興へたものと、興へないものとを作って比較し、芽の発育にはどんなことが必要であるかを考える。
 9.サツマイモのつるを返しておくと、まもなく葉が太陽のほうに向き直るのを観察する。
(三)指導結果の考査
 1.平素の学習態度を観察し、記述尺度方法によって考査する。
 2.次の事項について記述尺度法あるいは一対比較法によって考査する。
  (1)季節だよりを時々調べて、植物の様子に絶えず注意しているか、根気よく続けているか、正しく記録しているかどうかをみる。
  (2)児童の世話をしている畠の作物や花だんの草花の成長の具合を見て、手入れのよしあしを判断する。
  (3)エンドウ・ソラマメ・の発芽の実験がうまくできたかどうかを見る。
 3.再生法・組み合わせ法、あるいは排列法等によって次の事項についての理解の状態を考査する。
 (1)種子の散布の方法
 (2)発芽・成育の条件
 (3)植物の日光に対する適応
 (4)植物と季節との関係
  例A,次にあげた仕事は、いつごろ行われますか。
   ・ 稲の種まき ・苗まき ・苗かり ・稲の刈り取り ・ジャガイモの植えつけ ・苗ふみ ・ダイコンの種まき ・田植え
  B、次にかかげた花は、いつごろ咲きますか。
   ウメ・サクラ・アサガオ・イネ・ツツジ・キク・フクジュソウ・モモ・スイセン・キキョウ

 単元三 空と土の変化
(一)指導目標
  空と土の諸現象について自然の偉大さを知り、自然の妙趣を味わうとともに、その恩恵を感得し、すすんで自然の真相をさぐり、その理法に順応しようとする態度を養う。
(二)指導方法――児童の活動
○ 天気
1,季節だより。 動・植物の季節だよりにならい、天気について著しいことを記録する。
例 6月 梅雨―このごろの雨の日と晴れた日。
  7月 雷・夕立―あった日とその様子。
  8月 夕立・雷・稲妻・台風―あった日とその様子。
  9月 台風―あった日とその様子。
     月見―した日とその様子。
  11月 霜―はじめておりた日
  12月 氷―はじめて見た日。その時の気温。
      雪―はじめて降った日。深さ。気温。
  1月 雪―大雪の降った日。深さ。気温。
     つらら・霜柱―はじまて見た日。気温。
  2月 氷豆腐・寒天―はじめて作った日。気温。
  3月 なだれーはじめてあった日。
     雪―とけた日。気温。
2,天気ごよみ。 毎日の天気を色分け、または簡単な画の記号で記録する。
3、氷・霜柱・つららを観察する。
    4、いろいろな雲の絵や写真をかけておき、空に現れた雲がどれに似ているか比べてみる。                    
5,雲の走る様子や形の変わる様子を観察する。
  ○太陽
1,太陽が雲にさえぎられると寒くなり、暗くなるのを観察する。
2,雲が日光をさえぎると暗く涼しくなり、また日かげにはいっても暗く涼しいことを観察する。
  ○月
1,天気ごよみ、季節だよりに時々三日月・半月・満月などを絵で記入する。
2,三日月の西に沈むのを観察する。
  ○風
1,風車を立てておいてまわしたり、持って走ったり、口で吹いてみたり、あおいでみたりして風を観察する。
2,落下さんを投げ上げてみたり、手に持って振ってみたり、走ってみたりして空気の存在を観察する。
3,うちわ・扇風機でいろいろなものを吹き飛ばしてみて風を観察する。
○水
1,水そうの中の水の面のある位置を印しておいて、水のへるのを観察する。
2、さらに入れた水の蒸発するのを観察する。ふたをしておいたほうでは、ふた の内側に水滴が付くこと、水の蒸発の少ないことを見る。
3,窓ガラスについた霜の結晶を観察する。
4,風呂場の天井や壁などに水滴がつくのを見る。
5,やかんの湯がわくにしたがってだんだんへるのを見る。湯気の出る口に、つめたいものを当てると、水滴が付くのを見る。
6,雨あがりに、雨水で洗い流された土地の様子を観察する。流された土砂がたまっているのを観察する。
7,雨が降って、川やみぞの水かさが増したのを観察する。
8,日でりが続くと植物がしおれたり、枯れたりするのを観察する。
9,はち植えに水を蓄えないと、土が乾いて、植物がだんだん元気がなくなるのを観察する。
○土地
1,わらや枯れ草をつみごえにしておくと、腐って土になるのを観察する。
2,つみごえの下や、ごみ箱の下などにミミズ・コガネムシの幼虫・カブトムシの幼虫・畑の土にヨトウムシなどのいるのを観察する。
3,地中にアリの巣を見つけたり、ツチグモの巣・アリジゴクを見つけて観察する。
4,いろいろな土をとって来てびんに入れ、水を加えて振ると、石や、砂・粘土が分かれて沈むのを観察する。その上部のどろ水を長くほっておくと、こまかい土が沈むのを観察する。
5,いろいろな石を金づちで割ってみて、堅いのと軟らかいのとがあることを調べる。
6,山のがけ、道路を切り開いたところなどで、地中深いところに岩のあるのを観察する。
7,海岸には岩のところと砂のところがあり、岩が波で削られたあとのあるのを観察する。  
(三)指導結果の考査
1,平素の学習態度を観察し、記述尺度法によって考査する。
2,空気の存在、水の蒸発等を実験の結果から正しく推論することができるかどうかを記述尺度法によって考査する。
3,季節だよりを調べて、観察が次第に精密になって来ているかどうか、根気よくつづけているかどうか、現象をはっきりつかんでいるかどうか、などについて記述尺度法によって考査する。
4,石や土を集めたものについて、その手ぎわを一対比較法あるいは記述尺度法によって考査する。
5,天気・太陽・風・水・土地と生物との関係についての理解の状態を、判定法・訂正法等によって考査する。
単元四 機械と道具のはたらき
(一)指導目標
  児童の身辺にある機械・道具についてその構造・機能を理解するとともに、これに慣れ親しみ、その取り扱いを身につけ、すすんで改良の工夫考案をする態度を養う。
(二)指導方法――児童の活動
1,自転車・荷車・リヤカー・荷馬車・牛車などの人の力を使う機械・道具と、動物を使って動かす機械・道具、更に機械力で動かすものの絵を観察する。
2,レンズで日光を集めて黒い紙を焼いてみる。
3,レンズで文字や花や虫などを拡大して見る。
4,鏡で日光を反射して、天井に当ててみる。
5,磁石(棒磁石・馬てい形磁石)でいろいろな物をひきつけてみる。金物の中にもくっつくものとくっつかないもののあるのを調べる。
6,精米機・製粉機などの動いている様子を見る。電車・電気機関車の実物を見る。それらの模型を動かしてみる。絵や幻燈でこのような電気の力で動いているものを見る。
7,小型のモニターをまわしたり、これを使った扇風機・精米機などを動かしてみる。
(三)指導結果の考査
1,平素の学習態度を観察し、記述尺度法によって考査する。
2,次の事項について観察し、記述尺度法によって考査する。
(1)レンズや鏡のはたらきに興味を持ち、これを使って何か作ったり、あそびを考えたりするかどうか。
(2)磁石に興味を持ち、おもしろいあそびを考えたり、実際に利用したりするかどうか。
3,次の事項についての理解の状態を、組み合わせ法・選択法等によって考査する。
(1)汽関車・電車・水車・自動車・飛行機等を動かす力について。
(2)磁石の引きつける物について。

第八章 第三学年の理科指導

単元一 動物の生活

(一)指導目標
 生活の環境にある動物に親しみと興味を持ち、その生活の様子を正確に観察する態度を養う。
(二)指導方法
1,季節だより。第二学年の季節だよりに準じ、動物の生活の季節によって変わって来
る様子を記録する。
2,動物の絵・標本などを、けもの・鳥・魚・虫に分類し整理する。
3,いろいろな動物の卵を集め整理する。
4,虫の一生を標本・絵にまとめてみる。
5,ツバメの観察日記バメの観察日記を書く。
6,スズメの観察日記を書く。
7,スズメのひなを育てる。
8,オタマジャクシを育てて観察日記を書く。
9,アオムシ・ケムシを育てて観察日記を書く。
10,ハチの巣を観察して記録をとる。
  11.アリの巣を砂箱の中につくらせて観察し記録する。
  12.小川や池へメダカ・オタマジャクシ・シジミ・カラスガイその他小動物をとりにいく。
 13.メダカ・ドジョウ・フナなどを水そうで飼う。
 14.貝がらを集めて整理する。
 15.いその小魚やその他の小動物を飼う。
 16.ニワトリが卵を抱いている時の観察日記を書く。
 17.樹にかけた巣箱を観察する。
 18.絵で猛獣類の歯やつめを見る。
 19.絵や標本で、鳥のいろいろな口ばしやつめを見る。
 20.近づいた時死んだまねをする虫を観察する。
 21.まわりのものとまぎらわしい色や形の虫を集めて標本にしてみる。
 22.カメの頭や尾・足をちぢめて身を守るのを観察する。
 23.カエル・イモリなどの冬眠を水そうで観察する。
 24.ウグイス・メジロ・モズ・ツバメ・ツグミなどの近在に来たり、いなくなったりするのを観察し記録する。
(三)指導結果の考査
1.平素の学習態度を観察し、記述尺度法によって考査する。
  2.次の児童の作品について、できばえ、作製の態度等を記述尺度法あるいは一対比較法によって考査する。
   (1)季節だより。           
(2)観察日記、観察記録。
(3)動物の標本、絵。
3. 次の事項についての理解の状態を、再生法・選択法・真偽法・組み合わせ法、あるいは訂正法・排列法・判定法等によって考査する。
   (1)動物の分類。
   (2)動物の変態。
   (3)動物の習性。
    例A 次の動物のうちモンシロチョウと同じような一生を送るものに○印をつけなさい。
        アシナガバチ        カエル
        スズメ           フナ
        アリ            カイコ
        ミミズ           テントウムシ
   B アオムシがなかなか見つからないのはなぜでしょう。次にあげてある事柄のうちよいと思うものに○印をつけなさい。
   ・昼はいないからです。
   ・土の中にかくれているからです。
   ・葉の色とよく似ていて見分けがつかないからです。
   ・形がまわりのものと似ているからです。
   単元二 植物の生活
(一)指導目標
    生活の環境にある植物に親しみと興味を持ち、その生活の様子を正確に観察する態度を養う。
(二)指導方法  児童の活動 
  1.いろいろな花のおし花をつくる。
  2.色や形のちがった花を集めて模様をつくる。
  3.花に集まる虫を調べる。
  4.花の中のみつの出るところを探してみる。
  5.花の構造のちがいを比べてみる。
  6.いろいろな葉を集めておし葉にする。
  7.紅葉した葉を集めて模様を作る。
  8.ヤナギ・キョウチクトウの切り枝を水にさして、根や芽の出るのを観察し記録する。
  9. ジャガイモ・クワイ・サトイモ・タマネギ・ヒヤシンス・クロカスなどを水栽培して、根・葉・茎の出るのを観察する。
 10.ジャガイモの切ったのから芽が出るのを観察し記録する。
 11.マメを室内で発芽させて発育を観察し記録する。
 12.ダイコン・ナタネ・エンドウ・ヒマワリなどの芽生えを、窓ぎわの明るいところと、室内の暗いところと、箱の中のまっくらなところにおいて、発育の様子を比べて記録する。
 13.季節だよりを作る。(季節による植物の生活の変化を記録する。)
 14.花ごよみを作る。
 15.花の咲く時刻をはかって、花時計を作る。
 16.チューリップ・マツバボタンなどについて、晴天と曇天のときの花の開き方のちがうのを観察する。
 17.枝や茎を曲げて葉の位置を不自然にしておき、葉が日光に向き直るのを観察する。
 18.フサモ・ウキクサ・ヒルムシロなど水中に生える植物を集めて観察する。
 19.林や森に行って樹木の芽生えを観察する。持ち帰って箱庭に植える。
 20.野生できれいな花をつけるものの表を作る。おし葉集を作る。
 21.森の木のおし葉と一覧表を作る。
 22.木になるものと草になるものとを分けて表にする。
 23.花だんの設計をし、大きさの違いによって配慮を工夫する。
(三)指導結果の考査
  1.平素の学習態度を観察し、記述尺度法によって考査する。
  2.次の児童の作品について、できばえ、作成の態度等を記述尺度法あるいは1対比較法によって考査する。
(1)季節だより。
(2)観察日記。観察記録。
(3)おし葉。おし花。おし花の模様。
(4)花だんの設計。
  3.次の事項についての理解の状態を、再生法・選択法・組み合わせ法・図解法あるいは訂正法・非列法・判定法等によって考査する。
(1)花の構造。
(2)花の咲く季節ならびに時刻。
(3)天気と花の開き方との関係。
(4)植物の生長と日光との関係。
 例 次の草や木を花の咲きはじめる季節の順に並びかえなさい。
    チューリップ フクジュソウ サクラ 
    キキョウ   ウメ     イネ 
    キュウリ   カボチャ   オミナエシ 
 単元三 空と土の変化
(一)指導目標
空と土の自然現象について、その偉大さ、妙趣、恩恵を感得し、その理法に順しようとする態度を養う。
(二)指導方法――児童の活動
 ○天気
  1.季節だより。季節によって著しい天気の変化を記録する。
  2.天気を日々記録する。
  3.部屋の内外、いろいろなところの気温を測る。
 ○天体
  1.地球儀を観察して、地球が球であることを話しあう。自分の住んでいる位置を見つける。
  2.地球儀を電燈・懐中電灯などで照らして、夜の別が起こることを考える。
  3.著しい星座を見つけ、その名を教えてもらう。
 ○土地
  1.道路を開いた切り崩し、がけ等を観察する。
  2.川床の丸い石や、こいしの流れる様子を観察し、またいろいろな石を集める。
  3.海岸で石や砂の波にもまれている状態を観察する。
  4.川の流れや波によっておかされた岩を観察する。
  5.いろいろな石をたたき割って、硬さや構造のちがいを調べる。
  6.きれいな石を集める。
  7.近在の土の種類を集め、標本を作る。
  8.山の頂上から川の流れをながめ、川下が広がっていることを観察する。また絵で見る。
  9.箱庭で谷川を作り、水を流して石や砂の流れる様子を観察する。
(三)指導結果の考査
  1.平素の学習態度、特に次の事項について観察し、記述尺度法によって考査する。  
 (1)天体の変化・気象の変化等のどのような問題の興味をもつか、また進んでそれを究明しようとするかどうか。
 (2)大地の状態・岩石・鉱物などからどのような問題をつかみ、進んでそれを究明しようとしているかどうか。
 (3)空と土の諸現象の間の関係、またそれらと生物・人生との関係を、関係的に考慮しようとしているかどうか。
 (4)空と土の諸現象の観察を根気よく、継続的に進めているかどうか。  
 (5)石の硬さをしらべる実験などから推論したことが、順序だった考え方であり、すじみちにかなっているかどうか。
 (6)石の硬さをしらべる実験などで、どの程度技術を身につけたか。
  2.季節だよりをしらべて、天気の様子、気象の変化などについて、正確に記録し、かつ根気よく津ジュヶ手いるかどうかを記述尺度法によって考査する。
  3.児童の作った石の標本・土の標本・川の状態を示す絵などについて、その作成の態度、処理の技術を記述尺度法あるいは一対比較法によって考査する。
  4.河床の石やこいしのかどがとれているわけ、石の硬さなどについて、再生法・非列法等によって考査する。
  例、  石炭岩(方解石)・石英(水晶)・鉄くぎ・鉛の板の実物を興えてこのようなものがあります。堅い順に並べてごらんなさい。

第九章 第四学年の理科指導

単元一 

 (2)研究の方法を計画する能力を養う。
 (3)問題を解決し、結果を整理する能力を養う。
 (二)指導方法―児童の活動
  1,いろいろな問題をみつけてくる。
  2,その問題の解決について話しあいをする。
  3,研究の方法について話し合いをする。
  4,結果の整理の仕方、発表の仕方について話しあいをする。
  5,研究の結果を画・グラフ・表などによってわかりやすく書いてみる。
  6,研究の結果を言葉または文章によって発表してみる。
  7,研究の批評をしあう。
  8,今後の研究について計画を立てる。
 (三)指導結果の考査
  1,平素の学習態度、特に次の事項について観察し、記述尺度法によって考査する。
  (1)問題をみつけ、しかもしっかりそれをつかんでいるか、また問題の選び方が適切であるかどうか。
  (2)研究の方法・結果の整理・発表についての企画的の能力。
  (3)研究の途中において、友達や教師の忠言を尊重し、独断を排して、しかも根気よくやりとげるかどうか。
  (4)問題の解決に既有の知識をいかに活用しているか。
  2,発表会・討論会などにおける次の事項を観察し、記述尺度法によって考査する。
  (1)他人の研究を尊重する態度がみられるか。
  (2)積極的に質問し、意見を発表し、そこに合理実登の態度が見られるか。
  (3)発表する者自身が発表事項を確実につかみ、確信を持っては票するかどうか。
  (4)友だちや教師の意見を尊重する態度がみられるか。
  3,研究結果の整理・発表について適切・正確な記述・表現ができているかどうかを、記述尺度法あるいは一対比較法によって考査する。
単元二 じゃがいも と さつまいも
(一)指導目標
(1)ジャガイモ・サツマイモの植え方を理解する。
(2)イモに養分を貯えることを理解する。
(3)イモからデンプンを取り出すことから、物を要素に分ける考え方を養う。
(4)デンプンの性質を理解する。
(5)ジャガイモ・サツマイモの栽培法および栽培上の技術を修得する。
(6)作物に対する愛育の念を強くする。
(7)ものごとをくわしく見る態度を養う。
(二)指導方法−児童の活動
  1,これから植えつけようとするジャガイモ・サツマイモを観察して話しあいをする。
  2,ジャガイモを植えつける。
  3,植えつけたジャガイモの手入れをする。
  4,ジャガイモの芽が出て育つ様子を観察し話しあいをする。
  5,いろいろなイモについて観察し話しあう。
  6,サツマイモの苗を観察し話しあう。
  7,サツマイモの苗を植えつける。
  8,植えつけたサツマイモの手入れをする。
  9,根のない苗から根が出て育つことを観察し合う。
  10,ジャガイモの花や実を観察する。
  11,ジャガイモは実によっても殖えるかどうかについて話しあう。
  12,ジャガイモを茎にイモをつけたまま掘り取り、観察して話しあいをする。
  13,葉の茂り具合とイモのでき具合との関係を調べて話しあう。
  14,サツマイモのつるを観察する。
  15,いろいろな草木の茎の伸び方や葉の並び方を観察して、葉のはたらきや、葉と日光との関係について話しあう。
  16,サツマイモの根について観察し話しあう。
  17,サツマイモ・ナガイモ・ダリヤ・サトイモ・クワイなどのイモを掘り、それぞれを比較してみて話しあう。
  18,イモを切ったほうちょうについている粉や、イモの切り口にヨードチンキをつけてその変化を見る。
  19,イモからデンプンを取り出す方法について調べてきて話し合いをする。
  20,デンプンに水を入れたときと、熱い湯を入れたときとを比べてみる。どちらにもヨードチンキを入れてみて色の変わり方を見る。
  21,クズ湯をつくってみる。熱い湯を使ったときと、ぬるい湯を使ったときとどちらがうまくできるかを比べてみる。うまくできなかったときはどうしたらよいかいろいろ試みてみる。
  22,いろいろなものについてデンプンが含まれているかどうかを調べる。(クズ・カラスウリなどの根、ユリ・サトイモ・ナガイモ・米・麦・トウモロコシなど)

***-55

   (三)指導結果の考査
  1,平素の学習態度を観察し、また調べて記述尺度法によって考査する。
  2,イモの植えつけ・手入れ・デンプンとりの実験・デンプンの性質を調べる実験における態度・技術について記述尺度法によって考査する。
  3,次の事項についての理解の状態を,再生法・選択法・判定法等によって考査する。
  (1)ジャガイモ・サツマイモの植え方。
  (2)葉の茂り具合とイモのでき具合との関係。
  (3)イモの役目。
  (4)デンプンの性質。
  (5)ジャガイモ・サツマイモの栽培法。
単元三 種まき
 (一)指導目標
  1,植物の育ち方と土の中の水との関係に気づく。
  2,芽生えと環境との関係や、根のはたらきに気づく。
 (二)指導方法――児童の活動
  ○ダイコン
  1,土をしめらしたところと、乾いたままのところに、ダイコンの種をまいてその芽生えの状態を比較してみる。
  2,水をやって常に適度のしめりをあたえたところと、水をやらないで乾いたままにしたところとのダイコンの生長を比較してみる。
  3,二つの植木鉢によく乾いた土をいれ、一方の鉢の下の方を水の中につけておき、翌日この二つの鉢の土のしめり具合を比べて見て話しあいをする。
  ○ナタネ
  1,ナタネの種を畑にまいてその仕事を体験する。
  2,ナタネの種を皿にまいて、その芽生えが光のくるほうへ伸びることを確かめてみる。
  3,ナタネの苗の間引きをする。そしていままでの間引きの経験や、間引きの必要などについて話しあいをする。
  4,間引いた苗について根毛を観察し話しあいをする。
  5,常に手入れをして苗を育て、成長の状態を観察する。
(三)指導結果の考査
  1,平素の学習態度を観察し、また学習帳などを調べて記述尺度方によって考査する。
  2,実験・実習の技術について記述尺度方によって考査する。
  3,次の事項についての理解の状態を、再生法・判定法等によって考査する。
  (1)土の中の水と植物の育ち方との関係。
  (2)芽生えと環境との関係。
  (3)間引きの必要なわけ。
  (4)根のはたらき。
単元四 稲の研究
 (一)指導目標
  1,イネの一生を理解する。
  2,イネの育ち方と環境との関連について理解する。
  3,イネの栽培と関連して、土に対する理解を深める。
 (二)指導方法――児童の活動
  1,種もみを水に浸す実習をする。
  2,発芽と水との関係について話しあいをする。
  3,水に浮いたもみを取り除くわけを考えて話しあいをする。
  4,苗代または鉢の地ごしらえをする。
  5,耕す深さと根の伸び方との関係について話しあう。
  6,種もみをまき、よく育つように世話をする。
  7,島・虫・雑草などとの関係について話しあいをする。
  8,代かきをする。村で行っている代かきの様子を見る。
  9,代かきをするわけについて話しあいをする。
  10,田の水について調べてきて話しあいをする。
  11,苗取り・田植えについての経験を話す。
  12,苗取りをする。
  13,苗取りで注意しなければならないことや、苗の根の張り具合などについて話しあいをする。
  14,田植えをする。
  15,苗を規則正しく植えることがなぜよいかについて調べて話しあう。
  16,田植で注意しなければならないことについて話しあいをする。
  17,一株に一本ずつ植えたのと、三本ずつ植えたのとの茎のふえ方を比べてみる。
  18,成長の状態を常に観察し、グラフなどにかいてみる。
  19,よく育つようにいろいろな世話をする。
  20,イネの花の咲く様子を見て話しあいをする。
 21.イネの花の開くことと、時刻・天氣・季節との関係について調べて話しあいをする。
 22.花がすんで、みのる様子を観察する。
 23.イネのいろいろな災害について話しあう。
 24.みのる頃の天氣と稻作との関係について話しあいをする。
 25.スズメや虫や病氣に傷められているイネを見つけて、それについて話しあう。
 26.スズメや虫や病氣を防ぐことについて話しあいをする。
 27.一株の穂の数を調べる。
 28.一本ずつ植えた株と三本ずつ植えた株との穂の数を調べて比較する。
 29.一穂のモミの数をしらべる。
 30.一本ずつ植えた株と三本ずつ植えた株とについて、一粒の種モミから幾粒のモ
    ミができたかをしらべて比べる。
 31.イネを刈って、稻かけにかけて干す。
 32.どんなにしたら樂に早く刈れるかについて工夫して話しあう。
 33.イネをこぎ落し、モミを選りわけて干す。
 34.どの程度に干したらよいかについて話しあいをする。
 35.もみすりをして、モミガラとゲンマイとわける。
 36.ゲンマイを観察して話しあう。
 37.イネを作る作業の一覧表をつくる。
 38.田の土と畠の土とを比べて、話しあいをする。
 39.苗代の土の粒が、表面はこまかく、下の方ほど粗いことを観察し、そのわけを考えて話しあう。
 40.田の土も畑の土も、砂のように粗い土粒と、粘土のようにこまかい土粒とから成っていることを観察する。
 41.土の中には、草木やそのほかの生き物の腐ったものや、また砂よりも大粒の小石のまじっていることを観察する。
 42.土によって・水の吸い込み方・保ち方・土の固まり方の違うことを調べ、それがなぜであるかを考えて話しあいをする。
(三) 指導結果の考査
1.平素の学習態度、特に次の事項について観察し、記述尺度法によって考査する。
(1)イネの成育に関心をもっているか。
(2)イネの世話をするとき愛情の心をもってしているか。
(3)イネと土・雑草・虫・鳥・水・天候などと関連的にみているか。
(4)イネの分けつ(分檗)の実験における比較観察の態度。
2.イネの生長を記録したグラフや、イネを作る作業の一覧表について、その作成の  
態度や、作品のでき具合について、述尺度法あるいは一対比較法によって考査する。
3.次の事項についての理解の状態を、再生法・真僞法・選択法・排列法・判定法などによって考査する。
(1)発芽と水との関係
(2)土を耕す深さと根の伸び方との関係。
(3)種もみのまき方。
(4)代かきの意味。
(5)苗のとり方。
(6)単
(7)害虫や病氣の種類と防ぎ方。
(8)イネの成育と天候との関係。
(9)イネの成育と土の状態との関係。
  単元五 うさぎのせわ
(一) 指導目標
1.動物をいつくしみ育てる氣持をもつ。
2.動物の生活を見きわめる態度を養う。
3.ウサギの飼育と関連して、毒草・藥草・について理解する。
(二)指導方法―兒童の活動
1.学校で飼っているウサギの重さを計ってみて、その大きくなった程度を重さによって表わしてみる。
2.ウサギの箱やその近くを掃除して、出したごみについてどんなに利用したらよいかを話しあう。
3.ウサギのえさになる草をとってくる。
4.ウサギはどんな草を好くか、またきらうかを調べる。
5.ウサギのきらいな草に関連して、ウサギに毒になる草を調べてきて話しあう。
6.人に毒になる草を調べてきて話しあう。
7.ウサギや人に毒になる草を野外に出てみつける。
8.ウサギの世話ではどんなことに注意しなければならないかを話しあう。
9.ウサギの飼育日記をつける。
  10、ウサギが下痢を始めたとき、どんな草を與えたらその下痢が止まるかを研究する。 
けや、虫がよくかかるわけを考えて話しあう。
4,クモが網を張る様子を観察する。
5,土に中、草の葉の間などに住んでいるクモを見つけて、それぞれが環境に応じて、どんな生き方をしているかを調べて話しあいをする。
○鳴く虫
 1,秋鳴く虫にどんな種類があるかを調べてその鳴き方などについて話しあいをする。
 2,秋鳴く虫を集めて標本を作る。
 3,種類によって、暗いところでよく鳴くものと、明るいところでよく鳴くものとがあるのを調べて話しあいをする。
 4,コオロギの子をさがして飼う。
 5,コウロギの生活を観察し、その記録を作る。
 6,コウロギの鳴くことと光との関係について調べて話しあいをする。
 7,コウロギの鳴くことと、雄・雌との関係を調べて話しあいをする。
 8,コウロギの鳴くことと動作との関係について調べて話しあいをする。
 9.コウロギのたべ物について調べて話しあいをする。
10,コウロギが多くどんなところに住んでいるかえを調べて話しあう。
11,コウロギの一生とチョウの一生との比較表を作る。
12.虫の生活について作文を書く。
(三) 指導結果の考察
 1,平素の学習状態を観察し、記述尺度によって考察する。
 2.飼育実験の態度・技術について記述尺度法あるいは一対比較法によって考査する。
 3,次の児童の作品について記述尺度法あるいは一対比較によって考査する。
  (1)秋鳴く虫を集めた標本。
  (2)チョウ・ズイムシ・コウロギなどの観察記録。
  (3)コウロギの一生とチョウの一生の比較表。
  (4)虫の生活についての作文。
 4,次の事項についての理解の状態を、再生法・  法・選択法・訂正法等によって考察する。
  (1)チョウ・ズイムシ・アブラムシ・テントウムシ・テントウムシダマシ・クモ・コウロギ等の習性や生活状態。
  (2)チョウの変態。
  (3)いろいろな虫や鳥の相互の関係及びそれらと作物との関係。
 (一)指導目標
  1,貝の生活状態を理解する。
  2,水の中にすむ動物の生活のし方を理解する。
 (二)指導方法−−児童の活動
  1,小川などで、いろいろな貝をさがし、貝は種類によって、すむ環境ががいたいきまっていることを調べて話あいをする。
  2,それらの貝が、その環境の中でどんな生活をしているかを調べて話しあいをする。
  3,いろいろな種類の貝を集める。
  4,いろいろな種類の貝について比較し、その体の特徴を調べて話しあいをする。
  5,貝の体のでき方が、水の中で生きていくのに適していることを調べて話しあいをする。
  6,水鉢などに、自然と同じような状態をつくって、その中で貝を飼って観察する。
  7,飼っている貝を状態の違うところに移して観察し、話しあう。
 (三)指導結果の考査
  1,平素の学習状態を記述尺度法によって考査する。
  2,飼育・実験の態度・技術について記述尺度法によって考査する。
  3,次の事項についての理解の態度を、再生法・真偽法・選択法・評定法等によって考察する。
   (1)小川にいると貝の種類とその生活状態。
   (2)貝の体のでき方が、どんな点で水の中の生活に適しているか。
単元八 でんわ遊び
 (一)指導目標
  1,音が、糸や、その他のものを博わることを理解する。
  2,工夫考案の力やものごとを見きわめる態度を養う。
 (二)指導方法−−児童の活動
  1,おもちゃの電話機をつくる。
  2,電話遊びをする。 
  3,電話機についていろいろ工夫して話しあう。
  4,つくった電話機を使って、いろいろな遊びを工夫する。
  5,糸が音を博えることを中心にして、音の関する事柄について話しあいをする。
  6, 糸を長くすると音が聞こえにくくなることから、遠方へ音を傅えるには音のエネルギーを電気のエネルギーに変える必要のあることを確かめる。
  7,  木・かね・地面・水などが音を傅えることを調べて話し合いをする。
(三) 指導結果の考査
  1, 平素の学習状態を観察し、記述尺度法によって考査する。
  2, 電話機を作る態度・技術について、次の事項を中心にして、記述尺度法あるいは一対比較法によって考査する。
    (1) よく傅わることの予想のもとに、材料を選び、計画をしているか。
    (2) 予想をためしてみてみながら製作をすすめているか。
(3) 出来上がったものをためしてみて更によいものにしようと工夫するか。
    (4) 通話の方式をいろいろ考えるか。
    (5) 工作技術はどうか。
  3, 次の事項についての理解の状態を、再生法、眞僞法、判定法等によって考査する。
    (1)いろいろな物が音を傅えるわけ。
    (2)物によって音の傅わり方に違いのあること。
    (3)糸電話で糸をゆるめるときこえないわけ。
    (4)糸電話で、糸の途中が何かにふれていると、音がきこえないわけ。
  單元九 渡り鳥
(一) 指導目標
  1, 生活の環境にある鳥の一生を理解する。
  2, 鳥の中に、季節によって、多くなったり少なくなったり、また見えたりみえなくなったりするもののあることに気づき、鳥の生活と季節との関係を理解し、環境に應する生き物の生活について理解を深める。
  3, 鳥の生活と人生との関係について理解し、鳥類愛護の念を養う。
  4, 自然の現象を継続的にくわしく見、またいろいろな現象を相互に関係づけて見る態度を養う。
(二) 指導方法―児童の活動
  1, 四季折々野外に出て、どんな鳥がどんな生活をしているかを観察し、記録する。
  2, いままでの観察記録(第二・三学年のときの「季節だより」についても)について次の事項を調べる。
    (1)季節によって、見られたり、見られなかったりする鳥とその時期。
    (2)一年中見られるが、ある季節には目立って数が多くなる鳥とその時期。
    (3)一年を通して見られる鳥。
  3, 季節によって、見られたり、見られなかったり、また数が多くなったり少なくなったりする鳥についての、絵葉書・写真・絵・
   廣告等を集め、画集を作る。
  4, 渡りをするいろいろな鳥の標本を見る。
  5, いろいろな鳥の巣の標本を見る。
  6, 鳥の巣箱を作って、樹木や家の軒などにかけ、その中に出はいりする鳥の様子を観察し、記録する。
  7, 巣箱の口の大きさや向きをいろいろ変えてみて、鳥の出はいりをする具合を調べ、話し合いをする。
  8, ツバメの生活について、次の事項を観察し、記録する。
    (1)初めて見た日。
    (2)巣を作り始めた日。巣を作る様子。巣の出来上った日。巣の形。
    (3)雌鳥が巣についた日。卵をあたためている様子。雄鳥が餌を運んで来る様子。
    (4)ひなが出た日。ひなの数。親鳥がひなに餌を与える様子とひなの餌を食べる様子。
    (5)親鳥の餌をとる様子と餌の種類。
    (6)夜、ひなや親鳥の眠っている様子。
    (7)ひなの育つ様子。
    (8)ひなが始めて巣を離れた日とその様子。
    (9)ひなが飛ぶ練習をしている様子。
    (10)ひながいなくなった日。
  9, ツバメの生活について話し合いをする。
  10, ツバメが春・夏に見られ、秋・冬に見られないわけについて調べ、話し合いをする。
  11, ウグイス・モズなどが秋・冬に多く目につき、春・夏にあまり目につかないわけについて調べ、話し合いをする。
  12, ガン・カモなどが秋・冬に見られ、春・夏に見られないわけについて調べ話し合いをする。
  13, ガンがどんなになって飛んでいるのか、また一日のうちでいつ頃一番多く飛んでいるかを観察し、話し合いをする。
  14, 池や川などにいるガンやカモなどを観察する。
  15, ツバメ・ガン・カモなどがどこから飛んでき、またどこへ飛んで行くのかを調べ、その道すじを地図に書いてみる。
  16, 渡りをする鳥を飼って観察する。
 17.ツバメ・ガン・カモ・ウグイスなどについて作文を書く。
 18.渡り鳥の生活の映画や幻燈を見る。
 19.外国にいる鳥についての絵葉書・写真・映画・幻燈などを読む。
 20.いろいろな鳥の鳴き声を調べ、話し合いをする。
 21.いろいろな鳥についての物語・詩・和歌・俳句などを読む。
 22.鳥を主題にして詩・和歌・俳句などを創る。
 23.いろいろな鳥についての歌を習って歌い、またレコードを聞く。
 24.いろいろな鳥について、それぞれどんな餌を食べているのかを調べ、話し合いをする。
 25.作物の生育やわれわれの生活に害になる鳥にはどんなものがあるか、またその害を防ぐにはどんなにしたらよいか調べ、話し合
いをする。
 26.作物の生育やわれわれの生活に盆になる鳥にはどんなものがあるか、またその鳥を護るにはどんなにしたらよいかを調べ、話し
合いをする。
 27.バードデーの催しに参加する。
 28.特に保護しなくてはならない鳥にはどんなものがあるか、またその保護の方法にはどんなにしたらよいかについて、書物で調べ
たり、話しを聞いたりし、またそれについて話し合いをする。
(三)指導結果の方法
 1.次の事項を中心に平素の学習態度を観察し、記述尺度方法によって考査する。
  (1)鳥の生活に興味を持っているか。
  (2)一年を通じての鳥の観察や、また特にツバメの観察などを根気よく続けているか。
  (3)巣箱の観察の場合、いろいろ条件を工夫して試みているか。
  (4)鳥の生活を、季節・天候・作物・無視・他の鳥・人などと関連的に見ているか。
  (5)常に鳥を愛護の心で眺めているか。
  (6)鳥の生活の映画や幻燈などを見る態度。
 2.観察の記録について、精密さ・正確さ・整理のよしあし等を記述尺度法によって考査する。
 3.画集や作文などについて、そのできばえを一対比較法あるいは記述尺度法によって考査する。
 4.次の事項についての理解の状態を、再生法・真偽法・選択法・判定法等によって考査する。
  (1)鳥の種類と季節の関係
  (2)鳥の生活の環境に対する適應の有様。
  (3)われわれにとって直接盆になる鳥と害になる鳥。
  (4)鳥の害を防ぐ方法。
  (5)鳥類の保護。
 単元十 紙だま鉄砲
(一)指導目標
1.空気の存在・空気の圧力に究明し、空気の圧力の利用について理解する。
 2.工夫考察の力、ものごとをきわめる態度を養う。
(二)指導方法−児童の活動
 1.紙だま鉄砲をつくる。
 2.紙だま鉄砲をうって遊ぶ。
 3.たまをよく飛ばすにはどんなにしたらよいかを工夫して話し合う。
 4.たまの飛ぶわけについて考えて話し合う。
 5.自分のつくった紙だま鉄砲を、更にたまのよく飛ぶ物に作り直してみる。
 6.空気の存在・性質について調べて来て話し合いをする。
 7.空気の性質を、あれわれがどんなことに利用しているかを調べて来て話し合う。
(三)指導結果の考査
 1.平素の学習状態を観察し、記述尺度法によって考査する。
 2.紙だま鉄砲をつくる態度・技術について、次の事項を中心にして、記述尺度法あるいは一対比較法によって考査する。
  (1)どんな材料を用意して来たか。
  (2)どの程度に構造やはたらきを理解して、それにあうように材料を選んでいるか。
  (3)結果を予想し、予想をためしつつ工作をつづけているか。
  (4)工具の活用をはかっているか。
  (5)工具を大切に扱うか。
  (6)技術の熟練の程度。
  (7)出来上がったものについて欠点を調べ、更によいものにしようとする態度がみられるかどうか。
  (8)出来上がったもののできばえ。
 3.空気の存在・性質についての理解の状態を、再生法・選択法・真偽法・判定法等によって考査する。
 単元十一 おきあがりこぼし
(一)指導目標
1.物のすわりについて理解する。
2.工夫考案の力、ものごとを見きわめる態度を養う。
(二)指導方法−児童の活動
1.おきあがりこぼしの構造について知っていることを発表する。
2.おきあがりこぼしを作る。
3.作ったおきあがりこぼしを転がしたり倒したりして、その度に、おきあがる様子を観察し、そのわけを考えて話しあう。
4.いろいろな物について、どんな物が倒れ易く、どんな物が倒れにくいかを調べて、そのわけを話しあう。
5.日常生活の中にある、すわりのよい物・すわりの悪いものを調べる。
6、おきあがりこぼしと同じような理を応用したおもちゃにどんなものがあるかを調べる。
(三)指導結果の考査
1.平素の学習状態を観察し、記述尺度法によって考査する。
2.おきあがりこぼしの製作において、工夫の態度・材料の選び方・工作技術の熟練の程度等について、記述尺度法によって考査する。
3.製作したおきあがりこぼしのできばえについて、一対比較法によって考査する。
4.物のすわりについての理解の状態を、再生法・真偽法・選択法・判定法等によって考査する。
 単元十二 こんろと湯わかし
(一)指導目標
1.火と空気の関係を理解する。
2.温度の相違による水の変化を理解する。
3.ものごとをくわしく考察する態度を養うとともに、科学的な処理になれる。
(二)指導方法−児童の活動
1.コンロを観察し、その構造を調べる。
2.コンロで炭火をおこす。
3.どんなにしたら火がよくおこるかを試みて話しう。
4.家庭でコンロの火をよくおこすためにどんなことをしているかを調べて来て話しあう。
5.コンロの下の口を開けたり、うちわ・火ふき竹・火おこし・えんとつなどを使えば、火がよくおこるわけを話しあう。
6.炭火を消すにはどんな方法がを調べる。
7.火消しつぼに炭火を入れて消してみる。

第十章 第五学年の理科指導

単元一 

**66-67
2.キュウリか草花について、その育ち方、花のはたらき、こやしのききめ、病気の防ぎ方などに関心を持ち、生命のありかたをさぐろうとする態度を養う。
3.ボルトー液のはたらきとその作り方を修得し、薬品やその調合に親しみ、その間に怒る変化に興味をいだく。またボルトー液の安全な使用法をおぼえる。
(二)指導方法ー児童の活動
1.キュウリや草花の種をまき、いろいろな工夫をしながらせわをする。
2.ヒマワリの生長を測って図に書いてみる。
3.キュウリについて、こやしのききめを調べて話し合いをする。
4.キュウリのつる・オジギソウ・エビスグサの葉の運動を観察して話し合う。
5.雄花、雌花のはたらきを研究し、花と虫の関係をしらべて話し合う。
6.キュウリについて人工授粉を行って、その結果を観察する。
7.キュウリにどんな病気があるかを調べる。ボルトー液を作ってみる。
(三)指導結果の考査
1.次の事項を中心にして、平素の学習状態を観察し、記述尺度法にこって考査をする。
(1)キュウリや草花の成長に関心を持ち、楽しみながらせわをしているか。
(2)キュウリや草花の成長について、くわしく観察しているか。
(3)人工授粉・ボルトー液を作ること、まきひげのはたらきを調べる実験などにおける企画的な能力・工夫の態度ならびにその技術
はどのようか。またこれらによって得た知識をいかに活用しているか。
(4)ヒマワリの成長の測定などにおける数量的な処置の能力はどのようか。
2.次の事項んについての理解の状態を、再生法・選択法・修正法等によって考査する。
(1)キュウリや草花の花のはたらきについて。
(2)キュウリや草花のこやしの種類・やり方・ききめについて。
(3)キュウリのまきひげのはたらきについて。
(4)キュウリの病気とその防ぎ方。
(5)ボルトー液の作り方、安全な使用法。
単元三 花とみつばち
(1)指導目標
1.ミツバチの生活状態を知る。
2.ミツバチの生活が花と関連のあることを見出し、あわせて花」のはたらきを理解する。
3.物事の真相をきわめようとする態度を養う。
(二)指導方法ー児童の活動
1.ミツバチの巣箱をみに行き、ミツバチの巣の入口、巣の中の様子を観察する。
2.ミツバチの運んで来る花粉と蜜の源をさがし、それにちて話し合いをする。
3.花の構造を見て、花のはたらきを考えて話し合う。
4.ミツバチがどんな花に集まるかを調べて話し合う。
5.ミツバチにさされた時にはアンモニア液をつける。
(三)指導結果の考察
1.次の事項を中心に平素の学習状態を観察し、記述尺度法によって考査する。
(1)ミツバチをむやみに恐れないで、興味をもって進んでいるか。
(2)巣箱の中の蜜とそのにおい、ミツバチの脚、花の花粉の構造などの観察の結果を関連的に考えるかどうか。またそれからの推測
がどの程度できるか。その態度はどのようか。
(3)花に来る虫の様子に常に心をくばっているか。
2.次の事項についての理解の状態を再生法・真偽法・修正法等によって」考査する。
(1)ミツバチの巣の中の生活状態について。
(2)ミツバチが集まる花の種類について。
(3)花の構造とはたらきについて
単元四 蚕と桑
(1)指導目標
1.カイコの飼い方を知るとともに、生活愛育の念を養う。
2.きいとのくり方を知るとともに、瀬さんした物の貴さを感じる。
3.クワの葉のしおれない方法のうちにひそむことわりを理解し、真理を追求する念を盛んにする。
(二)指導方法ー児童の活動
1.クワの芽の開く様子を観察する。
2.カイコの卵をかえしてみる。
3.クワの芽の開き具合に応じて、卵が」かえるように調節することについて話し合いをする。
4.ケゴの出る様子を観察する。
5.カイコのせわをする。
6.カイコのせわの要領にちて話しあう。
 7.カイコの育つ様子を観察し日記をつける。
 8.クワの葉がどんなにしたらしおれないかを考えて話しあう。
 9.葉などから水の蒸発すること、茎の方から水を吸い上げていることがどんなにしたらわかるか、その実験の方法を考えて実際に試みてみる。
10.まぶしを作ってまゆを作らせ、まゆを作る様子を観察する。
11.できたまゆの目方をはかってみる。
12.まゆから糸をくってみる。
13.身近にある絹の織物を例にとり、絹の織物を一反作るためには、どれだけのカイコを飼わなければならないかを研究して、話しあいをする。
14.ある一定量のカイコを飼うために、クワの葉がどれだけいるかについて研究し話しあいをする。
15.普通一反歩からクワの葉がどれだけとれるかについて研究し話しあう。
16.まゆからガの出る様子を観察する。
17.まゆから出るうじについて観察し、そのうじについて話しあいをする。
18.カイコの生活に気温・温度が深い関係のあることから、人の生活にもこれが深い関係のあることを考える。
(三)指導結果の考査
 1.次の事項を中心にして、平素の学習状態を観察し、記述尺度法によって考査する。 
 (1)カイコの育ち具合につねに関心をもち、いつくしみの心をもってこれをせわしているかどうか。
 (2)クワを与えるときとか、病気のカイコが発生しそれを処理するときとかに、工夫の態度が見られるかどうか。
 (3)温度や湿度など、カイコの様子との関係に細心の注意をはらっているかどうか。 
 (4)変態の様子を興味をもって、くわしく観察し、カイコがモンシロチョウなどと同じ種類であることに気づくかどうか。
 (5)カイコの成長、カイコと製品との関係などに、数量的な思考処理の能力をどれだけ活用しているか。 
 (6)飼育日記をおこたらず記入しているか。
 2.飼育日記のできばえについて記述尺度法あるいは一対比較法によって考査する。
 (1)カイコのせわの要領について。
 (2)クワの葉をしおれさせない方法について。
 (3)カイコの生活と温度や湿度との関係について。
 単元五 写 真 機
(一)指導目標
 1.写真機の構造を理解する。
 2.光・レンズ・鏡の性質を見きわめる・
 3.工夫創造の態度を養う。
(二)指導方法ーー児童の活動
 1.針アナ写真機のをつくる。
 2.光がまっすぐにさすことを実験する。
 3.針アナ写真機の像を調べる。
 4.針アナ写真機の欠点を見つけ改良をする。
 5.レンズ写真機に写る像えお調べる。
 6.鏡に写る像を観察する。
 7.光が鏡に当たったときの反射の仕方を調べる。
 8.反射写真機を作る。
(三)指導結果の考査
 1.次の事項を中心にして、平素の学習状態を観察し、記述尺度法によって考
  査する。
 (1)写真機の設計・製作の態度。
   A工夫創造の積極的な態度。
   B既有の経験をいかに活用しているか。
   C手ぎわはどうか。
   D企画の能力、特にレンズの性能及び材料の強度などを十分考えて作っ
    ているか。
 (2)理解した原理を新しいものに活用しようとする態度と能力。
 2.作成した写真機のできばえについて一対比較法によって考査する。
 3.次の事項についての理解の状態を、再度法・真偽法・訂正法とうによって考
  査する。
 (1)写真機の構造。
 (2)光・レンズ・鏡の性質。
 軍元六 油しぼり
(1)指導目標
 1.ナタネの実から油をしぼることを理解する。
 2.天然の物から一つの成分を選び取り、食料や燃料に利用することに気づく。
 3.てこ・ねじのはたらきを体験する。
 4.ものごとを工夫し、確かめようとする態度を養う。

 (二)指導法――児童の活動
1. ナタネのとり入れをし、実の構造を調べる。
2. 油の検出を行う。
3. ダイズの種まき、せわをする。
4. ダイズの成分をしらべる。
5. 油しぼりをする。
6. 油をしぼるに当って、強い力の加え方を工夫し、話しあいをする。
7. てこやねじのはたらきを体験する。
8. 油の性質用途を調べ話しあう。
 (三)指導結果の考査
1. 平素の学習状態を観察し、記述尺度法によって考査する。
2. 次の事項についての理解の状態を、再生法・選択法・訂正法等によって考査する。
(1)油の性質。
(2)てこやねじのはたらき。
  単元七 夏の天気
(一)指導目標
   1.夏の天気の特徴を理解する。
2. 空気中の湿り気及び雨について理解する。
3. 湿り気を測る仕かけを修得し、工夫考査の力を練る。
4. 夏至について理解する。
(二)指導方法――児童の活動
1. 草木・鳥・魚・虫・山川・空・風・太陽などについて夏の様子を調べ、話し
  合いをする。
2. 気温・水温・地中の温度の日中の変化、一・二週間内の変化を調べてグラフに表してみる。
3. 太陽の出る方位・はいる方位・通る道・正午の高さなどを調べて話しあう。
4. 干し物がよく乾く場合を調べる。
5. 毎日の天気を調べる。
6. 雨量を測る工夫をする。
7. 空気中に水蒸気のあることを確かめてみる。
8. 湿り気のために様子の変わるものを調べる。
9. 空気中の湿り気の多少を測る工夫をする。
  10.雨や雲について話しあいをする。
  11.板の伸び縮みを調べる。
  12.朝もや・夕もやについて話しあいをする。
  13.夏至の日と、そのころの夜の長さの変化を調べる。
  14.朝やけ・夕やけについて話あいをする。
  15.星について話しあいをする。
(三)指導結果の考査
  1. 次の事項を中心にして、平素の学習状態を観察し、記述尺度法によって考査する。
(1)夏の季節の特徴を関連的にまた総合的につかんでいるかどうか。
(2)観察・測定の技術の向上の程度。また観測・測定を根気よく続けているか。その結果から推察する能力はどうか。
(3)温度計や雨量計の工夫などにおける企画の能力、工夫の態度。
2. 観察・測定の記録について、そのできばえを記述尺度法あるいは一対比較法によって考査する。
3.  次の事項についての理解の状態を、再生法・真偽法・選択法・訂正法・判定法等によって考査する。
(1)夏至のころの季節の特徴。
(2)空気中の水蒸気の状態。
(3)干し物はどんな場合によく乾くか。
(4)朝もや・夕もや、朝やけ・夕やけについて。
  単元八 夏の衛生
 (一) 指導目標
   1.カビや細菌のはびこる様子や、ハイやカの発生、生活の様子について理解する。
   2.夏の衛生について理解を深め、日常に実践する。
   3.皮膚の衛生に関連して、石けんの作り方を拾得し、物の実質の変化に関心を持つ。
(二)指導方法――児童の活動
1. いろいろな物に生えたカビを観察する。
2. カビは乾いた処よりも湿った処にはえやすいことをしらべる。
3. 暑い頃にカビのはえ易いことをしらべる。
4. たべ物を腐らせないで貯える方法を考えて話しあいをする。
5. ビン詰めを作る。
6. 野菜のなまの物は腐り難く、煮た物の腐り易いことを実験する。
7. 夏の飲食物に対する注意について話しあいをする。
8. ビン詰のほかに、食物を貯えるのにどんな方法があるのかについて調べて来て話し合いをする。
  9.石けんを作る。
 10.石けんその他のもので、あかや油を洗い落としそれぞれの効果を比べてみる。
 11.皮膚の衛生について話しあいをする。
 12.いろいろな油で石けんを作ってみる。
 13.洗たくに使えないといはれている水がある場合、その水について調べる。
 14.ハイとカの衛生上、害のあることについて話し合いをする。
 15.ハイの生活を調べる。
 16.カの生活を調べる。
 17.用水おけのボウフラの発生を防ぐ工夫をする。
(三) 指導結果の考査
  1.平素の学習状態を観察し、記述尺度法によって考査する。
  2.夏の衛生についての理解を、どの程度、日常の実践にうつしているかを記述尺度法によって考査する。
  3.ビン詰、石けん作りなどについて、その手ぎわを記述尺度法によって考査する。
  4.次の事項についての理解の状態を、再生法・選択法・真偽・訂正法・判定法等によって考査する。
   (1) カビの生態。
   (2) 食物の貯蔵法。
   (3) 石けんの作り方。
   (4) 夏の衛生上の注意。
   (5) 皮膚の衛生。
   (6) ハイとカの習性。
   (7) ハイとカの発生を防ぐ方法
  単元九 ポ ン プ
(一) 指導目標
  1.井戸のポンプや火消しポンプの構造を理解する。
  2.ポンプの作り方を修得し、工夫考察の態度を養う。
  3.機械の取り扱い方、手入れの仕方を心得る。
(二) 指導方法――児童の活動
  1.井戸のポンプの分解・組み立てをする。
  2.井戸のポンプの構造と各部のはたらきについて話しあいをする。
  3.火消しポンプを使ってみる。
  4.火消しポンプの分解・組み立てをする。
  5.火消しポンプの構造と各部のはたらきについて話しあいをする。
  6.水あげポンプを作る。
(三) 指導結果の考察
  1.次の事項を中心にして、平素の学習状態を観察し、記述尺度法によって考査する。
   (1) ポンプの分解・組み立て等において、その動作が慎重にして正確か、道具を大切に扱うか。
   (2) ポンプの制作における企画的能力・工夫創作の態度、特に材料の強度や各部のはたらきを十分理解して、設計制作しているか。
   (3) 火消しポンプなどで理解した原理を十分活用しているか。
  2.制作したポンプのできばえについて、一対比較法によって考査する。
  3.ポンプの各部のはたらきについて理解の状態を、真偽法・図解法等によって考査する。
  単元十 秋の天気
(一) 指導目標
  1.秋の天気の特徴について理解する。
  2.秋分について理解する。
  3.風の強さや方向を測る仕かけを修得し、工夫考察の力を練る。
  4.水素の作り方を修得し、気球のあがる力に関心を持つ。
(二) 指導方法――児童の活動
  1.秋の季節の特徴を観察して話しあう。
  2.空気中の湿り気について調べて話しあう。
  3.風の強さや方向を測る仕かけを工夫して作る。
  4.風の吹く理由について研究して来て、話しあいをする。
  5.上層の風を測る方法について話しあう。
  6.師の行う、水素を作り、その性質を調べる実験を見る。
  7.気球を上げて、上層の風の様子をみる。
  8.気球のものを持ち上げる力を測ってみる。
  9.気球はなぜ物を持ち上げることができるのかについて、調べて話しあいをする。
 10.水素はゴム膜を通して逃げることを調べる。
 11.気球から水素の逃げるのを防ぐ工夫をする。
 12.水素と空気との性質のちがいを比べてみる。
 13.雲の高さについて話しあう
 14.高層の雲を注意して観察する。
15,秋分とはどんな日か、について話し合いをする。
16,気温・水温の変わり方と太陽との関係について調べて話し合う。
17,星や月を観察する。
(三)指導結果の考査
1,次の事項を中心にして、平素の学習状態を観察し、記述尺度法によって考査する。
 (1)秋の季節の特徴を関連的にまた総合的につかんでいるかどうか。
 (2)観測・測定の技術の向上の程度。また観測・測定を根気よく続けているか。その結果から推察する能力はどうか。
 (3)風の強さ方向を測る仕かけの工夫などにおける企画の能力・工夫の態度。
 (4)水素を作ること・その性質を調べることの実験の態度。
2,観測・測定の記録について、そのできばえを記述尺度法あるいは一対比較法によって考査する。
3,次の事項についての理解の状態を、再生法・真偽法・選択法・訂正法・判定法等によって考査する。
 (1)秋分のころの季節の特徴。
 (2)秋分について。
 (3)風の吹く理由
 (4)水素の作り方。
 (5)水素の性質。
 (6)気球の上がるわけ。
 (7)雲について。
 (8)気温・水温の代わり方と太陽の関係。
単元+− こと・ふえ・たいこ
(一)指導目標
 1,こと・ふえ・たいこについて、音が出る時の様子・音の強さ・高さの変わり方、音の合う様子や交わる様子を理解し、それらにひそむことわりを見つけ、見つけることの喜びを感じる。
 2,笛を作ったり 音をいろいろ調べたりする間に、工夫考察の態度を養う。
(二)指導方法―児童の活動
 1,ことじを使わないで、琴の糸をはじき、音の強弱と糸のゆれ方の大小・音の高低と糸の張り方強弱の関係を調べて話し合いをする。
 2,琴の糸のゆれ方をいろいろ工夫して調べ、話しあいをする。琴の糸の紙片をまたがらせたり、縫い糸を結びつけたりして、琴のゆれ方が処によってちがうことや振動が伝わっていくことを確かめる。また琴をからだに当ててはじき、糸のゆれ方を調べる。
 3,琴の胴のひびき方を調べて、胴のはたらきについて話しあいをする。
 4、ことじを使って、糸の長さを変えると、いろいろな高さの音の出ることを調べ、「ハ・ニ・ホ・ヘ・ト・イ・ロ」の音の出る処をさがしてみる。
5,調和した音としない音とを聞き分けてみる。
 6,竹の一端に節を残して切り取り、その節に孔をあけて、指でおさえる孔のある一節笛を作り、よく鳴るように工夫してみる。
 7,鼻歌の吹き方を工夫して、いろいろな音の出ることを調べる。
 8,一節の竹の管に孔をあけて、指でおさえる孔のある一節笛を作り、よく鳴るるように工夫してみる。
 9,一節笛でいろいろな音を出してみる。そしてなぜいろいろな音が出るのかそのわけを考えて話しあいをする。
10,鼻歌を応用して、びんの金物の栓に孔をあけて、鼻歌のようなものを作ってみる。そしてびんの中に水を入れて管の長さを変え、音の高さと笛の管の長さとの関係を調べてみる。
11,鼻歌の筒に、一節笛にならって、ゆびでおさえる孔をあけて、音が変わるかどうかを調べる。
12,たいこをたたいておとと音と皮のゆれ方の関係を調べてみる。
13,たいこの音は、空気がゆれて伝わって来ることいろいろ工夫して調べてみる。
(三)指導結果の考査
 1,次の事項を中心にして、平素の学習状態を観察し、記述尺度法によって考査する。
 (1)琴やたいこを観察しているときの、正しくくわしく見きわめようとする態度、音の高低強弱と振動の様子とを関係的につかもうとする態度、工夫の態度について。
 (2)発音体について調べるとき、笛を作るときの、企画の能力・工夫創造の態度・関係的考察の態度について。
 (3)空びんの笛を作ったり、鼻歌に孔をあけて調べたりするときに、修得した原理を新しいものに応用しようとする態度が見られるか。
 2,製作した笛について、そのできばえを一対比較法によって考査する。
 3,次の事項についての理解の状態を、再生法・選択法・真偽法・判定法等によって考査する。
 (1)音の高低強弱の生じるわけ。
 (2)ことの胴、三味線の胴の役目。

(3)長い鼻笛では低い音、短い鼻笛では高い音が出るわけ。
(4)音が空気を伝わってきこえてくること。
  単元十二 火と空気 
(1)指導目標
1.火の出方や火と空気の関係を理解し、空気の成分を知る。
2.呼吸による空気の変わり方を理解する。
3.ものごとをくわしく究める能力を練り、工夫創造の念を養う。
(2)指導方法ー児童の活動
1.火きりきね・火きりうすを使って火を作ってみる。その他いろいろの物をこすると熱の出ることを試みる。
2.火打ち石を打って花火を出し、火口に燃え移らせてみる。
3.硫黄をとかして、木の薄板、または紙片ぎれにつけて、つけ木を作ってみる。
4.マッチの火のつき片を調べて話し合う。
5.マッチの箱の薬に火をつけて、燃え片を観察し、それがおもに何であるかを、においなどによって調べる。そしてマッチの箱の薬
のはたらきについて研究し、話しあいをする。
6.薬を調合し、使いずみのマッチの棒を利用してその先につけ、マッチを再生してみる。
7.マッチの棒の薬の調合に使う材料について、そのはたらきを調べ話しあいをする。
8.塩素酸カリと二酸化マンガンを熱して、酸素を作り、酸素の中での物の燃え方について調べてみる。
9.夏から乾かしてあるクワの枝を出して目方を計り、なまのときに計った目方との差から、なまのクワの枝に含まれている水分の量
を見出してみる。
10.クワの枝の焼ける様子を観察する。
11.炭が燃えて炭酸ガスのできることを調べる。
12.空気の成分について研究し、話しあいをする。
13.呼吸した空気を調べてみる。
14.潜水夫の呼吸について考えてきて話しあいをする。
(3)指導結果の考査
1.次の事項を中心にして、平素の学習状態を観察し、記述尺度法のよって考査する。
(1)火を作ることの研究で、発明発見の過程に興味を感じ、その重要性を認識するようになったか。またその結果、発火法について
どんな疑問をもったか。
(2)マッチを作ることにおける、企画的な態度、工夫の態度。
(3)マッチの薬品についての研究で、その計画的な態度及び予想をためす能力、更に分析的にくわしく究めようとする態度。
(4)薬品を取り扱う態度。
(5)酸素の性質を研究する際などにおける比較観察の能力。
(6)実験の態度及び技術。
2.次の事項についての理解の状態を、再生法・選択法・訂正法・判定法等によって考査する。
(1)マッチの箱や棒についている薬品の種類とそのはたらき。
(2)火と空気の関係。
(3)呼吸による空気の変わり方。
(4)空気の成分。
単元13 家
(1)指導目標
1.部屋の中の空気の動き方・風通し・日当たりなどを理解する。
2.家に対する正しい見方・考え方・扱い方を修練し、これを日常実践する。
(2)指導方法ー児童の活動
1.学校の建物について、おもな建物・付属の建物の配置の状態を調べる。
2.建物を外から観察して、建物を構成するおもな部分を調べ、そのはたらきを考えて、話しあいをする。
3.建物に使ってある材料について調べ、なぜそれが使ってあるかについて話しあいをする。
4.学校の建物の内部の配置(間取り)を調べ、その配置の理由について話しあいをする。
5.自分たちの教室を中心として、窓・回転窓・空気ぬきなどについて調べる。
6.部屋の中の空気の湿り方・動き方・質の変わり方・入れ替わり方について、ミカン箱を使って実験をする。
7.炭火が不完全に燃えるとき、室内の空気がどんなになるかについて研究してきて話し合う。
8.部屋の明るさについて調べ、明るさのちがいがなぜできるかについて話し合う。
9.厚紙に窓を切り抜いてミカン箱に貼り、冬の日ざしについて調べ、夏の日ざしとくらべてみる。そして窓と日当たりの関係につい
て話しあいをする。
10.冬の風向きを調べ、冬の風除けの仕方を考える。そして家に中の風通しを  
**80-81
 4、もちにはえたウグイス色のカビをとり、びんの中の蒸し米にふりかけてふえさせてみる。
 5、米を洗い、水に浸してから、ふかし、蒸した米を作る。蒸した米にびんの中でふえたこうじのカビを混ぜ,温かくしておいてこうじを作る。
 6、こうじにはえたカビをとって、カビの形を調べてみる。カビの胞子・菌糸を顕微鏡で見る。
 7、米の飯にこうじを混ぜ、いろいろな温度に保って、甘酒のできかたを調べる。
 8、カビのはたらきで、でんぷんが糖に変わることを調べる。
 9、甘酒が発酵してアルコールのできること、炭酸ガスの出ることを確かめてみる。そして酵母菌を顕微鏡で見る。
 10、酒を蒸留して、アルコールのとれることを確かめてみる。
 11、アルコールは普通どんなことに使われているか、またどんなものからとっているかについて調べて話し合いをする。
(三) 指導結果の考察
1、 素の学習状態について、特に次の事項について観察し、記述尺度法によって考察する。
(1) コウジカビの培養を成功するまでやりとげるかどうか。失敗ごとにその原因を究明し、コウジカビの生態にかなった方法を工夫しているかどうか。またその度に熟練の度を加えていってるかどうか。
(2) でんぷん糖化の実験において、実験を企画する能力及び糖化の原因がカビの菌糸にあることを推論する能力があるかどうか。
2、 次の事項についての理解の状態を、再生法、選択法・真偽法・排列法・判定法等によって考察する。
(1) カビのはえ方と温度との関係。
(2) こうじの作り方。
(3) 甘酒の作り方。
(4) 甘酒からアルコールと炭酸ガスのできること。
(5) アルコールの用途。
(一) 指導目標
1、 自ら進んでいろいろな物事を見て、興味を覚え、疑問を起こし、必要に基づいて工夫する態度を養う。
2、  事の中にひそむすじみち、ことわりを見つけ、これを日常の実践に移し新たなものの創造に向かう。
(二) 指導方法―児童の活動
1、 いろいろな問題を見つけてくる。
2、その問題の解決について話し合いをする。
3、 究の方法について話し合いをする。
4、 結果の整理の仕方・発表の仕方について話し合いをする。
5、 研究の結果を絵・グラフ・表等によってわかりやすくかいてみる。
6、 研究の結果をことばまたは文章によって発表してみる。
7、 研究の批評をしあう。
8、 今後の研究について研究をたてる。
(三) 指導結果の考査
1、 次の事項を中心にして、平素の学習態度を観察し、記述尺度法によって考査する。
(1) 問題をどの程度明確につかんでいるかまたその問題が自分の生活上の必要から選び出したものかどうか。
(2) 研究の過程において、根気よく完成するまで続けていくかどうか。
(3) 研究の方法・結果の整理・発表における企画的な能力。
2、 研究報告について、どれだけのことをつかんだか、記述が明確であるかどうかについて、記述尺度法によって考査する。
3、 発表会・討論会などにおける、他人の研究を尊重する態度・他人の忠言に対する寛容な態度について、記述尺度法によって考査する。

第十一章 第六学年の理科指導

単元一 あさ と わた

  (一)指導目標
1、 アサとワタの作り方を習得する。
2、 生物が環境に適応するために、どんな生き方をするかを見いだし、これを栽培に利用することを理解する。
3、 衣服のたいせつな原料である繊維について理解する。
(二)指導方法―児童の活動
  1、アサの繊維は、どんな植物のどんなとこから取れるのか、どんな茎からよい繊維が取れるのか。また、その繊維が何に役立つものかについて、調べてきて話し合う。
2.畠の地ごしらえをして,アサの種をまき,それを育てて観察する。
 3.ワタの繊維は、どんな植物のどこから取れるのか,どんな枝にたくさんできるのか。また,その繊維が何に役だつものかについて,調べて来て話しあう。
 4.畠の地ごしらえをして,ワタの種をまき,それを育てて観察する。
(三)指導結果の考査
 1.平素の学習状態を観察し,記述尺度法によって考査する。
 2.畠の地ごしらえや,種のまき方の技術について記述尺度法によって考査する。
 3.次の事項についての理解の状態を,再生法・真偽法・訂正法等によって考査する。
  (1)アサとワタの性状。
  (2)アサとワタの作り方。
  (3)アサとワタの繊維の用途。
  (4)アサとワタの環境に対する適応の状態。
  単元二 山 と 水
(一)指導目標
 1.木を育てるのは容易でないことをさとり,山の木・水・石について理解する。
 2.森林愛護の念を養う。
(二)指導方法─児童の活動
  1.記念の木の五年間における成長の有様を,高さ・太さ・枝の茂り具合など について,ふりかえってみて話しあう。そして今の状態を調べて記録する。
  2.記念の木の根の張り方に注意して,掘り取り方を考え,適当な場所へ植えかえる。
  3.「山と水」の報告及び「山と水」の研究を読み,山と水について話しあう。
    そして次にあげる項目の中から実際に調べてみたい問題を考えて,研究の計画をたてる。
   (1)林の中の様子。
   (2)林の生い立ち。
   (3)林の手入れ。
   (4)林の木の種類と年齢。
   (5)林の木の使いみち。
   (6)森林のはたらき。
   (7)川の水の生いたち。
   (8)山の石・砂・土。
   (9)土の生い立ち。
   (10)有用な山草。
   (11)森林の動物。
   (12)森林の保護・鳥類の保護とその意味。
  4.山へ遠足に行き,計画に基づいて,自分一人で,または友だちと協力して調べ,その結果を教師に報告する。
  5.有用な山草,わき水,田の水,がけの砂と石,川の砂と石を取って来る。
  6.有用な山草を山草園に植えて観察する。
  7.わき水・田の水を調べて話し合あう。
(三)指導結果の考査
  1.次の事項を中心に,平素の学習形態を観察し,記述尺度法によって考査する。
   (1)記念の木を植えるにあたって,どんなことを問題にし,また解決したか。
   (2)山と水の研究にあたり,その計画はどのようか。
   (3)山で
     A 草や木などの様子について興味を持って研究しているか。
     B 実際の研究に当って計画をどのくらい実践するか。
     C 山での問題のつかみ方が異なる思いつきかどうか。またどのような問題をつかんだか。そしてみずから進んで究明しようとしているかどうか。
     D 関連的,総合的な見方をしているか。
     E やたらに走りまわっているか。慎重な行動をとっているか。
     F どんなものを採集しているか。
  2.報告書について,そのでき具合を記述尺度法によって考査する。
  3.次の事項についての理解の状態えお,再生法・真偽法・訂正法によって考査する。
   (1)木を植えかえるときの注意。
   (2)山の木・水・土・石について。
  単元三 海と船
(一)指導目標
   1.海の水・風・岩・生物などについて理解する。
   2.浮力や比重について理解する。
   3.海と船に対する理解を深めるとともに,物事を正しくくわしく見て,すじみち,道理を見いだす態度を養う。

(二)指導方法―児童の活動
 1.海へ行って、次の事がらについて調べ、話し合う。
  (1)潮の満ち干・潮の流れ。
  (2)波のはたらき。
  (3)風の方向。
  (4)海水と砂地との温度。
  (5)海の生物。
  (6)海岸の岩と砂。
  (7)海水中の塩分。
 2.同じ重さの砂と水との体積を比べてみる。
 3.同じ重さの真水と海水とアルコールの体積を比べてみる。(試験管に真水を入れて水に浮かし、沈んだところに印をつけ、 
   次々に海水、アルコールと入れ代えて同じ印のところまで沈め、それらの体積のの違いを見、おのおのの重さを計算する。)
 4.比重とはどういうことか調べて来て話しあう。
 5.砂の実質の体積の計り方を工夫し、砂の比重を計算してみる。
 6.水を入れた試験管を、真水や塩水に浮かして、沈み具合の違いを調べて見る。
 7.この実験より液体の比重比重を計る道具を工夫する。
 8.比重計の使い方について話しあう。
 9.水に浮いたもののすわり具合を調べ、話しあう。
10.いろいろな物の比重を計ってみる。
11.池の水と海の水で泳いだときを比べて、体の重さの感じがどのように違ったか。それはなぜかについて話しあう。
12.工作で作った帆船排水トン数を計り、安定の具合を調べ、安定と重心の位置との関係を見つける。
13.渡し船の安定について考え、話しす。
(三)指導結果の考査
 1.平素の学習状態を観察し、記述尺度法によって考査する。
 2.海へ行ったときの学習の態度については特に次のことに注意して観察し、記述尺度法によって考査する。
 (1)興味の中心が遊ぶことだけであって、あいせつな事がらに目を向けないというようなことはないか。
 (2)どんなものに興味を持つか。
 (3)その興味を持った事がらを、どんな方法で、どのくらいの深さをもって調べているか。
 (4)やりかけたならば、それのみに興味を持って、深く見まもっているか。
 3.観察・実験・測定の結果を報告させ、記述尺度法によって考査する。
 4.次の事項についての理解の状態を、再生法・選択法・真偽法・判定法等によって考査する。
 (1)潮の満ち干・潮の流れ・波のはたらき・海岸の風の方向・海水と砂地との温度・海の生物・海岸の岩と砂・海水中の塩分。
 (2)比重の意味とその計り方、比重計の使い方。
 単元四 砂と石
(一)指導目標
 1.山と海で観察したことをもとにして、そこからとって来た土・砂・石についての考察を深め、それらの関係や、それを作っている要素について理解する。
 2.郷土の岩石・土に対して理解する。
(二)指導方法―児童の活動
 1.石を砕いて粉にして、粉の粒の性質の違ったものを選別してみる。そして石のでき方を考える。
 2.土を水でゆすり、粘土と砂に分け、現れた砂を川の砂や石と比べてみる。そして川の砂や土のでき方を考える。
 3.山の砂と海の砂とを比べてみて、形の違い、まじっているものの違いについて話しあう。
(三)指導結果の考査
 1.平素の学習態度を観察し、記述尺度法によって考査する。
 2.次の事項についての理解の状態を、再生法・選択法等によって考査する。
 (1)川の砂や土のでき方。
 (2)山の砂と海の砂との違い。
 単元五 私たちのからだ
(一)指導目標
 1.私たちのからだについて、いろいろの部分とそのはたらきを理解する。
 2.それと関連して、保健・衛生上の注意を理解し、これを日常の生活に実践する。
(二)指導方法―児童の活動
 1.静かに息をして動くところを調べてみる。(胸を作っている骨と肉に注意しこれらの運動につれて、空気が出はいりすることを確かめてみる。)また呼吸
   の数を計ってみる。
 2、 深い息をしたときの運動について調べてみる。また肺に吸いこみ得る空気
   の量を計ってみる。呼吸器の模型を見る。
 3、 はき出した空気と吸った空気との違いについて話しあう。
 4、 息をする時どんなことに注意したらよいかを考え,話しあう。
 5、 脈と心臓の鼓動とを調べる。また地の通る順路について調べ,話しあう。
   模型を見る。
 6、 カエルの解剖をする。
 7、 つばのはたらきを調べ,話しあう。
 8、 はのかむはたらきを考える。歯の並び方やむし歯について調べる。歯の模
   型を見る。歯の衛生について話しあう。
 9、 たべたものの消化・吸収される順路について調べ,話しあう。消化器の模型
   を見る。
10、 たべる時どんなことに注意しなければならないかを考えて来て話しあう。
11、 運動をしたときのからだの様子の変化や,骨・関節・筋肉について調べ,話
   しあう。骨や筋肉の模型を見る。
12、 運動をした後,どんなことに注意しなければならないかを考えて来て話し
   あう。
13、 ひとみの調節について調べる。また目の構造・はたらきについて調べ話し
   あう。目の模型を見る。
14、 身体検査表の目の項を調べる。病気・視力の数字の意味について教師の説
   明を聞く。
15、 目をたいせつにする注意について話しあう。
16、 かすかな音を聞く工夫をしてみる。耳の構造・はたらきについて調べ,話
   しあう。耳の模型を見る。
17、 耳をたいせつにする注意について話しあう。
18、 保健の心得について論文を書く。
(三) 指導結果の考査
 1、 平素の学習状態を観察し、記述尺度法によって考査する。
 2、 保健の心得の論文について、記述尺度法によって考査する。
 3、 次の事項についての理解の状態を、再生法・真偽法・選択法・図解法・訂
   正法・記録法等によって考査する。
   (1) 呼吸の数と、吸気の量。
   (2) はき出した空気と吸った空気との違い。
   (3) 息をするときの注意。
   (4) 脈と心臓の鼓動。
   (5) 血の通る順序。
   (6) つばのはたらき。
   (7) 歯のはたらき。
   (8) 歯の衛生。
   (9) たべた物の消化。
  (10) たべた物の吸収される順序。
  (11) たべるときの注意。
  (12) 運動したときのからだの変化。
  (13) 運動の後の注意。
  (14) 目の構造とはたらき。
  (15) 目をたいせつにする注意。
  (16) 耳の構造とはたらき。
  (17) 耳をたいせつにする注意。
  (18) 保健の大綱。
 単元六 あさの刈りとり
(一) 指導目標
  1, アサが十分成育したころ、育ち方と環境とのつながりを理解する。
  2, 雄花と雌花とが別々の株に咲くことを明らかにし、種のとり方を修得する。
  3, 繊維を中心にして、茎の構造のあらましを理解する。
(二) 指導方法
  1, アサの育ち方が、環境によってどのように違っているかを調べ、それにも
    とづいて作り方を考える。
  2, 雄花と雌花が別々の株に咲くことを調べてみる。
  3, アサを刈りとる。
  4, 茎の構造を調べ、話しあう。
(三) 指導結果の考査
  1, 平素の学習状態を観察し、記述尺度法によって考査する。
  2, 次の事項についての理解の状態を、再生法・真偽法・選択法・訂正法等に
    よって考査する。
   (1) アサの性状。
   (2) 育ち方と環境との関係。
   (3) 茎の構造。
 単元七 自 転 車
(一) 指導目標  
1.自転車の分解・組み立て及び手入れを修得し、その構造とはたらきについて理解し、その間にひそむ道理を見いだす。
2.自転車を安全に運転することを学ぶ。
3.機械にも生命を認め、これを愛護する念を養う。
(二)指導方法――児童の活動
1.自転車に乗れるかどうか、いくつくらいのときから乗りはじめたか、自転車の便利さ、などについて話しあう。
2.車を利用するわけを考え、話しあう。(車のまわるときと、まわらないときとを比べてみる。)
3.前の車を調べて心棒の摩擦を考える。心棒のまわりの玉及び油のはたらきを考えて話しあう。
4.車の回転によって、心棒の傾きにくくなることを観察する。
5.ハンドルとふたまたを分解し、組み立てる。そして、ふたまたに、はいっている玉の手入れをする。またハンドルのはたらきを調べ、それがこの理を応用したものであることについて話しあう。
6.ブレーキの力の伝わり方を調べて、それがこの理を応用したものであることを見つける。またブレーキのはたらきについて話しあう。
7.クランクと車の回転数、大小の歯車の関係等を調べる。
8.クランクのはたらきを考え、話しあう。クランクに現れるてこの理を見つける。
9.後の車の心棒についている滑り車のしかけを調べる。
10.乗り心地のよいわけを調べ話しあう。(腰掛のばね及びタイヤの反動をへらすはたらきについて考える。)
11.内袋を調べ、弁の構造を考える。
12.空気のもれるのを調べる方法を工夫し、さけた所を直してみる。
13.タイヤの表面のでこぼこについて話しあう。
14.車がまわる時のどろの飛ぶ方向を調べ、どろ除けの位置について考える。
15.骨組の形及び管になっている金物について考え、話しあう。
16.自転車に乗るけいこをする。
17.走っているとき倒れにくいわけを考え、話しあう。
18.骨組の金物が管になっているわけを実験によって確かめてみる。
19.車の有無によって、摩擦の違うことを実験によって確かめてみる。
【三】 指導結果の考察
1.平素の学習状態を観察し、記述尺度法によって考査する。
2.自転車の分解・組み立ての際、次の事がらを中心に観察し、記述尺度法によって考査する。
(1)分解にあたり、組み立てることを考えながらやっているかどうか。例えば、ナット・口金・ネジなどこまかいものは、組み合わせるものは組み合わせて箱の中におさめているかどうか。
(2)分解の順序など企画性をもってやっているか。
(3)注意深く道理にしたがう様子はどうか。
(4)分解中に、個々の機械のはたらきにどのくらい注意して、研究的にやっているか。
(5)作業中、みずから問題を発見して行く態度はどうか。
(6)分解具の整とんはどうか。
(7)分解・組み立ての技術はどうか。
3.次の事項についての理解の状態を、再生法・真偽法・選択法・図解法・訂正法・判定法等によって考査する。
(1)車を利用するわけ。
(2)心棒のまわりの玉及び油のはたらき。
(3)ハンドルのはたらきとその理。
(4)ブレーキのはたらきとその理。
(5)クランクと車の回転数、大小の歯車の関係。
(6)クランクに現れるてこの理。
(7)後の車の心棒についている滑り車のしかけ。
(8)乗り心地をよくするためのしかけ。
(9)内袋の弁の構造。
(10)骨組みの形のわけ。
(11)骨組みの全体が管になっているわけ。
(12)走っているとき倒れにくいわけ。
(13)タイヤの表面にでこぼこのあるわけ。
(14)分解・組み立ての順序。
単元八 電燈
(一)指導目標
  1.コード・ソケット・電球の構造と、電気の伝わり方やはたらきについて理解し、電燈の取り扱い方を心得る。
  2.電気の現象に興味を感じ、電気について深く究めようとする態度を養う。
(二)指導方法――児童の活動
  1.ソケットの構造を調べ、電気の伝わり方やスイッチのはたらきについて考える。またソケットやスイッチにコードをつないでみる。
 2.電球の口金をとって、口金からタングステン線までのつながりを調べ、電球の光るわけを考え、話しあう。
 3.電気の導体と不導体について調べ、話しあう。
 4.コードの構造を調べる。
 5.開閉器の構造・ヒューズの性質を調べる。
 6.開閉器の役目について話しあう。
 7.電燈取り扱い上の注意について話しあう。
(三)指導結果の考査
 1.次の事項を中心に、平素の学習状態を観察し、記述尺度法によって考査する。
  (1)電気をおそれる気持ちはないか。
  (2)電気の通る道をこまかく綿密に調べているかどうか。
  (3)ソケットやスイッチにコードをつなぐとき、つねに完全に接合し、かつ連絡の状態を確かめながらやっているかどうか。
  (4)家庭の電燈について、どの程度の疑問や関心を持っているか。
 2.実験・実習の技術について記述尺度法によって考査する。
 3.次の事項についての理解の状態を、再生法・真偽法・選択法・図解法等によって考査する。
  (1)ソケットの構造。
  (2)スイッチのはたらき。
  (3)電球の構造と、その光るわけ。
  (4)電気の導体と不導体。
  (5)コードの構造。
  (6)開閉器の構造と役目。
  (7)電燈の取り扱い上の注意。
単元九  き も の
(一)指導目標
  1.アサとワタの繊維を中心に、いろいろな織物の繊維について理解する。
  2.夏の着物と冬の着物の保温について理解する。
  3.虫干しの干し方・手入れの仕方・しまい方について修得する。
(二)指導方法ー児童の活動
  1.刈って干しておいたアサの茎から、工夫しながら繊維を取る。取った繊維を調べ、よい繊維のとれる作り方を考え、話しあう。
  2.畠のワタの実が熟したとき、摘み取る。そしてよいワタの繊維がとれる作り方を考え、話しあう。
  3.ワタの繊維を調べる。
  4.もめん糸とあさ糸の引っ張った強さを調べる。
  5.野生の植物の中で丈夫な繊維のとれるものを調べ、話しあう。
  3.ワタの繊維を調べる。
  4.もめん糸とあさ糸の引っ張った強さを調べる。
  5.野生の植物の中で丈夫な繊維のとれるものを調べ、話しあう。
  6.アサ・ワタの種に含まれているものを調べ、話しあう。
  7.織物の繊維を見分け、性質を調べる。またこれについて話しあう。
  8.夏の着物と冬の着物の保温の程度を調べ、話しあう。
  9.虫干しをする。干し方・手入れの仕方・しまい方について考え話しあう。
  10.着物を食う虫を捕らえて飼って観察し、駆除法と予防法とを工夫する。
  11.「私のうちの虫干し」という題で作文を書く。
(三)指導結果の考査
  1.平素の学習状態を観察し、記述尺度法によって考査する。
  2.次の事項についての理解の状態を、再生法・真偽法・選択法・訂正法等によって考査する。
  (1)アサとワタの繊維の違い。
  (2)丈夫な繊維のとれる植物の種類。
  (3)織物にしてあるいろいろな繊維の見分け方及び性質。
  (4)夏の着物と冬の着物の保温。
  (5)虫干しの干し方・手入れの仕方・しまい方。
十 金物
(一)指導目標
  1.日常生活に重要な金物について認識を深め、それらの金物の特徴を調べる間に、物の実質の変化について理解する。
  2.天然資源の利用の仕方を考察し、新たなものを工夫・創造する態度を養う。
(二)指導方法―――児童の活動
  1.手近にある不要の金物を集める。
  2.集めた金物について、さびの有無・色つや・硬さ・磁性の有無・融け方の難易・展延性の大小などによって種類分けをする。
  3.湿気の多いところと、乾いたところとの置いたとき、水・塩水・酸につけたときについて、いろいろな金物の性質の違いを調べる。そして金物の使い方を考え、話しあう。
  4.薬品にとけたものから結晶をつくる。
  5.結晶から金物を取りもどす。(結晶の一例として硫酸銅を使って、るつぼで強く熱して銅をとりだす。)
  6.山から掘り出した石について、その性質を調べる。鉱石の一つとして方鉛鉱を使って、鉛を取りだしてみる。
  7.黄鉄鉱を焼いて、どんなものがとれるかを調べる。
  8.いろいろな金物の比重を計ってみる。
  9.鉛とすずから、はんだを作る。そして合金の性質を調べ、またこれについて話し合う。
 10.はんだ付けをしてみる。
(三)指導結果の考査
 1.次の事項を中心に、平素の学習状態を観察し、記述尺度法によって考査する。
  (1)金物のたいせつなことをどの程度理解しているか。
  (2)金物を集めるとき、どのくらいの種類を多く集めて来るか。
  (3)みずから工夫して、積極的に研究しているか。
  (4)現象を正確につかみ、一歩一歩正しく理にしたがって研究を進めているか。
  (5)薬品の取り扱いは慎重にやっているか。
  (6)実験は根気よく、しかもくわしく観察しながらやっているか。
  (7)研究のための研究にならず、自分の生活の中から盛り上がった実験を考えて行っているか。
  (8)この研究が、日常の生活の中にどれくらいひびいているか。
  (9)試験管・アルコールランプ等、実験器具の取り扱い方について、どのくらい心得てやっているか。
  (10)実験をするときの机上の整とんはどうか。
 2.実験の技術及び実験・観察の報告について、記述尺度法によって考査する。
 3.実験の順序についての理解の状態を、排列法によって考査する。
 4.次の事項についての理解の状態を、再生法・選択法・真偽法・訂正法・制定法等によって考査する。
  (1)金物を分類する方法。
  (2)金物のさびやすい場合、さびを防ぐ方法。
  (3)金物を酸につけた場合の変化。
  (4)硫酸銅の結晶について。
  (5)山から掘り出した鉱石の種類。
  (6)方鉛鉱及び黄鉛鉱について。
  (7)いろいろな金物の比重。
  (8)合金の意味。
  (9)はんだ付けの要領と注意。
  単元11 メッキ
(一)指導目標
  1.金物のさびを防ぐ一つの方法としてメッキを理解する。
  2.電池の構造・作用を理解し、これの改良を工夫する。
  3.その間に、工夫・創造の態度を養い、電流のはたらきに興味を覚えるとともに、電流の取り扱いに慣れ、電気について理解をふかめる。
(二)指導方法ー児童の活動
  1.メッキとはどんなことか、またメッキをするわけについて話し合う。
  2.日常使っている物で、メッキのしてあるものを調べる。
  3.メッキをする準備をする。銅の板・メッキ液・電池・銅線を準備し、それらが使えるかどうか調べる。
  4.メッキをする物をきれいにする。きれいにするわけについて話し合う。
  5.銅メッキの仕方を習い、メッキをする。
  6.メッキ後の処理をする。
  7.硫酸電池を作る。き硫酸中に銅板と亜鉛板とを入れて電池を作り、電池内の変化を考査する。豆電球をつけて、その明るさを見る。
  8.硫酸銅電池を作る。電流がすぐ弱くならない電池の一つとして、硫酸銅電池を作り、前の硫酸電池と比べてみる。
  9.電池の連結法を工夫し、話しあう。
 10.乾電池について調べ、話しあう。
 11.電燈の配線の仕方を調べる。二つの電球を使って、そのつなぎ方を工夫し話しあう。
(三)指導結果の考査
  1.次の事項を中心に、平素の学習状態を観察し、記述尺度法によって考査する。
  (1)メッキに対する興味と必要感の程度。
  (2)実験にとりかかるまでの準備の状態。
  (3)実験中の態度と技術。
  (4)いろいろな方面へ関連的に推論をおし進めているか。
  (5)失敗した場合、その原因をどこまでも研究しようとする能動的な態度を持っているか。
  (6)よりよいメッキをしようとする気持ちはどうか。
  (7)電池を作ってみたいという意欲はどうか。
  (8)電池の電流や電圧を、メーターなどで量的に測定してみたいという意欲はどうか。
  (9)電流の流れるわけ、メッキのできるわけ等についての疑問を持つかどうか。

第十二章 第七学年の理科指導

単元一 

第十三章 第八学年の理科指導

単元一 

第十四章 第九学年の理科指導

単元一 

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