平行ニコル(open nichol) |
|
上方ニコルをとりのぞいた状態.鉱物の形,大きさ,組織,色,多色性,へき開,屈折率などの観察に用いる.
|
直交ニコル(crossed nichol) |
|
干渉色,双晶,塁帯構造,消光位,伸長の正負などの観察に用いる.
|
自形 |
|
鉱物それぞれがもつ特有な形.自形がみられる鉱物では,種類が特定できる場合がある.
|
他形 |
|
自形を示さない鉱物の形.
|
組織 |
|
たくさんの鉱物が配列した状態の特徴.斑状組織,等粒状組織などがある.
|
色 |
|
鉱物には無色鉱物と有色鉱物がある.薄片で観察したとき,無色鉱物は無色透明であり,有色鉱物は色づいて見える.
|
多色性 |
|
平行ニコルでステージを回転させたとき,色が変化する性質のこと.
|
へき開 |
|
結晶構造によって決まる鉱物の割れ方の規則性.へき開のある鉱物とない鉱物がある.
|
屈折率 |
|
鉱物の光学的性質.屈折率は1.4ぐらいから3.2ぐらいの値をとり,屈折率の高い鉱物は輪郭が浮き上がったように見える.
|
干渉色 |
|
直交ニコルで鉱物を観察してステージを回転すると,色づいてみえたり,暗くなったりする性質.
|
双晶 |
|
平行ニコルの観察で均質に見えた結晶が,直交ニコルの下で観察すると,干渉色の異なるいくつかの部分に分かれていることがある.長石類にはアルバイト式双晶,カールスバド双晶など,いろいろな双晶がみられる.
|
累帯構造 |
|
鉱物の中で,化学組成が中心部と縁辺部で異なるような場合,直交ニコルで観察すると,化学組成の違いが干渉色の違いとして現れる.このような構造を塁帯構造という.
|
消光位 |
|
光学的に等方な結晶は,直交ニコルで観察すると,ステージを回転してもいつも真っ黒に見える.光学的性質が方位によって異なる鉱物(光学的異方性)では,ステージを回転すると鉱物の明るさが変化し,1回転の間に4回真っ暗になる方位がある.この現象を消光といい,消光する方位を消光位という.消光位が結晶軸やへき開の方向と一致する場合を直消光といい,一致しない場合を斜消光という.
|