理科教材データベース
岐阜大学教育学部理科教育講座(地学)
小和知断層おわちだんそう




阿寺断層は全体で見れば東側が上昇する活動をし、その結果、美濃三河山地よりも阿寺山地の方が高くなっています。
断層面は大きく見れば平面が傾斜しているようですが、実際には波を打つような面で、凹凸があります。
そのため断層面の傾斜が場所によって異なります。
複数の断層があると、断層の角度によって断層の東側が常に上昇するような場合と、断層によって挟まれた部分が相対的に沈降する場合とがあります。
また、阿寺断層は水平にも変位するので、横から高まりが移動してきて西側が高くなっている場合もあります。
 阿寺断層については昨年秋に、国土地理院編集、日本地図センター発行の1:25,000都市圏活断層図「阿寺断層とその周辺」が発行されました。
4枚の地図と解説書付きです。また少し古いものですが、地質調査所発行の「阿寺断層系ストリップマップ」があります。
地質図に断層の位置、断層地形、変位量などが記入されたものですので、参考になります。
図&解説=木澤さん