理科教材データベース
岐阜大学教育学部理科教育講座(地学)
雷発生の仕組み


STEP 01
STEP 02
 雷を発生させる雲は『雷雲』と呼ばれる、入道雲のようなものです。この雲ができなければ雷は発生しません。
 右図では冷たい空気が流れ込んでくることで暖かい空気が上空に押し上げられているところです。こうした場合や、山などに風がぶつかったときなどに上昇気流が生じます。この上昇気流の強さによって雷雲ができるかどうかが決まります。


上昇気流が発生した場合、地上付近に存在する水蒸気もこの気流に乗って上空へと移動していきます。
 高度が上がるとその分気温も下がるため、地上付近に存在した水蒸気はやがて水滴に変化していきます。強い上昇気流によって、より高くまで水蒸気が運ばれると、あられ、さらに上昇すると氷に変化します。

STEP 03
STEP 04
 電気には+とマイナスがありますが、実験によって、氷は通常+の電気を帯び、あられは−の電気を帯びることが明らかになりました。
 したがって、水蒸気があられや氷になった場合、氷の多い部分には+の電気が、あられの多い部分には−の電気がたまることになります。地上(地面)は+と考えられています。


 雲に電気がたまっていくと、たまった電気を中和するために雲と雲の間や雲と地上の間で放電されることがあります。この放電が『雷』というわけです。
 なお『稲光』は放電によって生じた火花、『落雷』はこの放電が雲から地上へと伝わった場合に使われる表現です。