理科教材データベース
岐阜大学教育学部理科教育講座(地学)
金星画像集(NASA)






金星は地球の内側を公転する惑星。半径は6051.8kmで、地球より若干小さい。
太陽のまわりを224.7日で1周する。自転は公転方向と逆で周期は243日である。

二酸化炭素や窒素からなる厚い大気をまとっているため、表面温度は460度Cで
ある。ソ連の探査機が何度も軟着陸を試みたが表面温度が高温のため計測機器は
いずれも短寿命であった。金星の地表は厚い大気と雲にさえぎられてみることができない。

そのため大気を通過して地表で反射するレーダーを用いて、地形の探査が行われた。
1980年にパイオニア・ビーナスが行った探査によって、初めて金星全体の地形図が描かれた。

1990年代の合成開口レーダーを用いた探査機マゼランの探査では、多数の火山地形、クレーター
断層系などの存在が明らかにされた。金星は地球と同様まだ内部は高温で、活発な火山活動や
地殻変動が起こっている。
画像=NASA.