地球・太陽間の距離(約1.5億km)の19倍も離れているので、太陽は輝く小さな円盤にしか 見えない。直径は5万1100kmと、地球の4倍の大きさで、質量は地球の14倍であるが、ほと んど軽いガスと氷でできているため密度は水の1.27倍に過ぎない。そのため、重力は弱く地球の 9/10しかない。公転周期は84地球年、自転周期は17.14時間である。
天王星の最も顕著な特徴は、自転軸が公転面に対して98度も傾いていて、ほとんど横倒しの状態で 太陽をまわっていることである。傾きが極端なために、42年間一方の極が太陽光を浴びている(夏) が、もう一方は暗闇の世界(冬)となる。軌道上を半分公転すると、今度は隠れていた一方の極が同 じく42年間太陽と向き合う。天王星には、太陽からほんの僅かしか光が届かないので、夏と冬の気 温の差は2℃以内である。
天王星は青っぽい緑がかった色をしているが、これは大気に含まれるメタンのためである。中心に は岩石質の核があり、そのまわりを凍った水、メタン、アンモニアからなる厚いマントル層が覆って いる。一番外側は水素とヘリウムの大気である。探査機ボイジャー2号が観測した雲の動きから、天 王星では最大時速7900kmの風が吹いていることが分かった。
太陽からの平均距離 | 28億7500万km |
半径 | 2万5559km |
構造 | 核(溶けた岩) 氷(アンモニア・メタン・水の混合) ヘリウム・メタン・水素 |
質量(地球=1) | 14.54 |
密度(水=1) | 1.3 |
表面重力(地球=1) | 0.89 |
平均軌道速度 | 秒速6.8km |
公転周期 | 84.02地球年 |
自転周期 | 17.14時間 |
軌道面の傾き | 0.8度 |
自転軸の傾き | 97.9度 |
大気の組成 | 水素(85%)、ヘリウム(13%)、メタン(2%) |
雲の最上層の温度 | −210℃ |