理科教材データベース
岐阜大学教育学部理科教育講座(地学)
マウナ・ロア





ハワイ島の南西部にある活火山。裾野は100km、海抜4100mの盾を伏せたような形の山で、
楯状火山(shield volcano)と呼ばれている。山体は幾多のパホイホイ溶岩やアア溶岩の
積み重なりで成長したものである。溶岩の粘性が低いため、緩やかに傾斜した火山体と
なっているが、マグマの噴出量が大木ので巨大な火山にまで成長している。

火山活動は、山頂カルデラ(モクアウェオウェオ;長径約5km)からのマグマの噴出のほかに、
山頂からヒロの町へ向かう北東リフトと、その反対側の南西リフトにおける山腹割れ目噴火がある。
火山活動は、山頂カルデラで始まり、両脇への山腹リフト帯でのマグマの流出へと向かう傾向がある。

カイルア・コアから北へ車で走ると、1859年に流れ出したアア溶岩流平原を横切る。この溶岩流の流出は、
10ヶ月におよび、火口から溶岩流の先端までの距離は50kmに達した。実際に溶岩流の上に立つと、スケール
の大きさに驚く。

キラウエアからカイルア・コアへ向かう道路沿いでも。、1868年、1887年、1950年、1926年の溶岩流平原を
横切る。溶岩にはオリビン(カンラン石)の斑晶が多く含まれている。