岐阜大学教育学部理科教育講座(地学)
理科教材データベース
岐阜大学附属小学校天体観察会報告
2005年3月26日


子どもたちの理科離れ,理科嫌いが深刻な状況になっているという指摘が数多く発表されているが,そうした状況を改善するには,子供たちの理科に対する興味や関心を高め,自然に親しみながら実験や観察を行うなかで知的探究心を育むことが重要である.

岐阜大学附属小学校では,子どもたちの宇宙や天体に関する興味や関心を高める目的で,年に数回天体観察会を実施している.2005年3月26日の観察会では,18時39分に学校の上空を通過する国際宇宙ステーションを観察対象に含め,オリオン座,ふたご座,土星などの観察を行った.

日没時間が18時を過ぎまだ空に明るさが残っていたので,国際宇宙ステーションを待つ時間,国際宇宙ステーションの活動,飛行高度,地球を一周する時間などについて,クイズを出して子どもたちと対話することにした.やがて空が暗くなり,シリウス,土星などの明るい星が見えるようになってきた.到来時間の数分前にはやってくる方向である北西の空に意識を向けさせ,明るく動く点を見つけるようにした.宇宙ステーションを見つけると,子どもたちからいつものように歓声があがった.

観察会のまとめでは,3月27日の19時06分に南の空を国際宇宙ステーションが通過するので,それぞれ家で家族といっしょに観察するように提案した.また,20時を過ぎると東の空に木星も上がってくるので,あわせて見て頂きたい.岐阜大学教育学部理科教育講座(地学)のホームページには,いろいろな天体の写真が掲載しているので,機会があったら親子で閲覧していただきたい.

最後に,岐阜大学公開講座として,親子天文教室を4月24日(日)に開催することになっている.星の好きな小学生との出会いを楽しみにしている.



天体観察会の様子1(動画)

天体観察会の様子2(動画)