太古代の深海熱水生物
これまでに発見されている太古代の微生物化石のほとんどは、ストロマトライトのような縞模様をもっていて、有機物に富んだ黒色チャートから発見されていた。
Rasmussen (2000)は、深海底で形成された火山性硫化物鉱床から微生物化石を初めて発見した。
発見地は、ウェスタン・オーストラリアのピルバラ地塊のサルファー・スプリング層群で、形成年代は、35億3500万年前である。
分析された岩石は、コロフォーム状の形態を示し、縞状構造も認められる。発見された微化石はフィラメント状である。微化石を含む岩石の産状から、この微化石は、深海熱水噴出孔の周辺に生息した好熱性細菌だと解釈された。
文献
Rasmussen, B. 2000. Filamentous microfossils in a 3,235‐million‐year‐old volcanogenic massive sulphide deposit. Nature. 405. 676–679.