カリアコ海盆

コアサイト
ODP 1002
ラテン表記
Cariaco Basin
緯経度
10°42′37″N / 65°10′18″W
国/地域
ベネズエラ
ベネズエラ北部のカリアコ海盆で採集されたコアの反射率と元素マッピングデータに、グリーンランド氷床コアから発見された変動と同じ、ダンスゴー‐エシュガー事件が検出された。得られたコアは170 mあり、過去58万年の環境変動が記録されている。
反射率の測定データは、最終氷期のなかの間氷期(インタースタディアル)で黒っぽくなっている。一方、明るい色の層は寒冷期に堆積したと考えられている。
この地域は深層海水の湧き出し地域であり、その強度は赤道収束帯の位置に左右される。また赤道収束帯の移動によって降水量が変動している。
低緯度地域でもD‐Oイベントが検出されたことは、その原因を解明するうえで重要である。北大西洋地域と低緯度地域でどちらが先に変動しはじめたかは重要な鍵であるが、年代決定精度がまだ低く前後関係は特定できていない。
文献
Peterson, LC; Haug, GH; Hughen, KA; Rohl, U. 2000. Rapid changes in the hydrologic cycle of the tropical Atlantic during the Last Glacial. Science, 290, 1947–1951.
Rull, V, 2002. “Database of Paleoclimatological Studies in Venezuela”. Palynology. (online), available from <http://einstein.uab.es/vrull/pages_ven/pages_cariaco.htm>.