衝突する微惑星
微惑星はしだいに大きな星へ
微惑星が微惑星と衝突した瞬間。
 
★高熱が地球をとりまいた
「このような衝突はたえまなくつづいて、その結果、地下には大量の衝突エネルギーが熱としてたくわえられていった。また、衝突によって蒸発したガスは、大気として地表をおおって、それは毛布でくるんだように、地球上の熱をにがさない効果をもたらしたんだね。
現在の地球では、いま、二酸化炭素による地球温暖化*が問題となっているけれども、地球が誕生したときには、それとは比較にならないほどの厚いガスが、地球をとりまいていたというわけなんだよ」
コラム月のでき方
地球人間にとって、いちばん身近な宇宙といえば月だろう。では、その月はどうやってできたのか?科学者の間では、まだいろいろな意見があるんだが……。
1980年に月探査衛星アポロが持ち帰ったデータをもとに提唱された〈ジャイアント・インパクト説〉が有力になっているんだ。
その考え方によると、地球が微惑星の衝突をくり返しながら現在の地球になる過程で、火星ほどもある天体が地球にぶつかり、それによって一部がほうり出され、それが月になったというんだ。
月の表がわ
地球上からは、いつもこの月を見ていることになる。
これはアポロ17号が撮影したもので、裏がわに比べて、クレーターの数も少なく、広い海などが見られる。中央の大きなクレーターは、コペルニクスとよばれているもので、右上の山並みは、カルパチア山脈である。
月の裏がわ
月といえば、いつも表がわだけ見ていることになる。
これは1998年火星探査機「のぞみ」によって撮影された、めずらしい月の裏がわの表情。表がわに比べると、クレーターの数が多いことに気づくだろう。右下にある大きなクレーターは、ツィオルスキーとよばれている。

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月の裏がわ
月の表がわ