空白
ようこそ!ミラクルミュージアムへ
 
遠ざかっていったルタンのかわりに、ミラクルミュージアムが現われ、マータの前に姿を見せたのは、コスモス教授でした。いつもと変わらぬあの優しい笑顔です。
「あっ、教授!」
思わず、マータも笑顔で答えました。
「化石にであったんだって? マータ。この前はたしか隕石だったね。こんどはなんの化石かな?」
マータに問いかけながら、コスモス教授は、マータの手のひらにのった、2つの石を見ました。「で、どんなところで拾ったの?」
教授は、ルタンと同じことを聞きました。
「造成地の崖の、下のほうの地層で」
同じ答えを、マータはしました。
「そう。その地層を調べてみないことには、なんともいえないがね。よし、それじゃまず〈多細胞生物の部屋〉へ行ってみようか」
そういってコスモス教授は、ミラクルミュージアムの奥へと、マータをうながしました。

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