〈宇宙の部屋(〉を出ると、コスモス教授(は、そんなマータの気持ちを見すかしたように、笑顔で話しかけてきました。
「びっくりした?」
「うん!とっても……」
マータが強くうなずいたので、教授はいいました。
「そう心配することはないんだよ。なにしろ50億年先の話だからね。……でも、知っておく必要はあるだろうね」
「……なにを?」
「それは……。そうだな、なんていえばいいのかな……。生まれたものは死ぬ、あの太陽だって死ぬように、この世には永遠のものなどはないということ……だな」
「かならず終わりがある、ということ?」
「そうだよ」
そういってコスモス教授は、マータの肩(をそっと押しました。
「さあ、ここが〈太陽の部屋〉だ。入ってみよう」