シダ種子植物

アルケオプテリスと同じように,それまで別々の植物として記載されていた化石が新しい化石の発見によって同一の植物だとわかった。一つはシダの葉のような化石で,スフェノプテリスと名づけられた。もう一つは種子の化石で,ラゲノストマと名づけられた。茎にも別の名前がついた化石として記載されていたが,それらがくっついた化石が見つかって,リギノプテリスとなった。
シダ種子類には,カラモピチス類,プテオキシロン類,リギノプテリス類,メドゥローサ類,カリストフィトン類の5つのグループに分けられる。

メドゥローサ


メドゥロサ (Medullosa)
(西田 治文. 植物のたどってきた道. 東京, 日本放送出版協会, 1998. p.90)
石炭紀からペルム紀にかけて繁栄した。維管束も多く,高さも3–8 mに達した。現在の木生シダに似ている。

リギノプテリス

ヨーロッパの石炭紀の地層から,茎の化石が発見された。その後全体像が明らかになった。特徴的な中心柱を持つ。

カイトニア

三畳紀から白亜紀にかけてみられる植物で,羽状ないし掌状に裂けた葉が特徴。

グロッソプテリス


グロッソプテリス (Glossopteris)
の葉
(西田 治文. 植物のたどってきた道. 東京, 日本放送出版協会, 1998. p.151)
ペルム紀から三畳紀にかけて主にゴンドワナ大陸で繁栄した。名前は “舌の形をした葉” という意味である。
他のシダ種子植物と異なり木部が多く,高さは4 mにも達した。雌雄の生殖器官が葉に付随している。

© 2002 Gifu University, Shin‐Ichi Kawakami, Nao Egawa.