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2005年7月25日(月),小井土由光氏(岐阜大学教育学部)に案内をお願いして,山県市の南部を西北西−東南東方向につらぬいて走る「梅原断層」に関する研修見学会を行ないました。山県市役所駐車場に集合し,講師の先生に挨拶を兼ねて見学のねらいをお話いただいた後に,参加者18名が自家用車に分乗して,地元の貴重な教材を見学しました。 |
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時間の余裕がでたため,高富まで戻って,鳥羽川より東側の様子も見学しました。 ここは,水田の畦が50cm程度の段差を作っているだけです。そこに流れる水路に,「前の週に教材用のザリガニを取りに来たばかり。ここが断層崖だとは思いもしなかった」とは,ここが校区になっている高富小学校の先生。言われるまでは,濃尾地震の時に生じた垂直ずれとは思えないほどのわずかな段差でした。 |
〜 研修を終わって 〜 研修見学を終わるにあたって,講師の先生からこんなことが言われました。「梅原断層を含めて活断層というものは,大地震を引き起こす元凶であり,恐ろしいものであると。そのように教える方も,教えられる方も思い込んでいるし,思い込まされている。しかし,それは明らかに不十分な理解であり,自然を本当に理解したことになっていない。私たちは活断層の運動で作り出された平野や谷を利用して生活の場としている。人間の生活の基盤を作ってくれている活断層に感謝してもおかしくないのに,それをまったく無視して勝手なことだけを言っている。本当にそれでいいのか,理科教育・自然科学教育の姿として反省すべきではないか。」 地元に恐ろしい梅原断層が通っているとの認識はあっても,それが作り出してくれた大地の恩恵には気が付かなかったというのが実情です。今回の研修を通じて,新たな目で大地を,さらには自然を理解し,それを子供たちに伝えていく機会になったと思います。 参加された方々の感想のいくつかを紹介しておきます。
最後に,当日の写真を提供いただいた山元敏治校長先生にお礼を申し上げます。 河村 一彦
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