空白
なぞがいっぱい、生命の始まり
 
少しむずかしかったけれど、コスモス教授の話から考えると、マータ自身も最初は〈モノ〉だったということになるのです。
イオウシバというバクテリアが、海中の熱水噴出孔のあたりで発生しながら、細胞という生命の基本形をつくっていったのでしょうか。
「最初に生命が生まれてきた海の中の世界って、どんなようすだったの?」
マータは教授にたずねました。
「宇宙ができ地球が誕生してくるまでには、100億年もの年月がかかった。その地球に生命が出現したのは、いまからおよそ40億年も前のことだ。そのことは、すでに話したね。では、その原始の海の中でなにが起こったのか。いよいよ核心の部屋〈原始の海の部屋〉へ行ってみるとするか」
教授はそういうと、人さし指を手前に折り曲げて、出口へさそいました。

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原核細胞
まわりの物質を取りこむ
真核細胞
小さなバクテリアのようなものが、
どうして大きな生物になっていったの
大きな生き物(多細胞生物)に育っていく