ビッグバンの後の宇宙の進化 詳細はテキスト
ビッグバンから宇宙うちゅうが始まった
ビッグバンにより、宇宙はぼう張した。 図は左からビッグバン、2番目が“宇宙の晴れ上がり”、3番目はその30億年後、最後が現在の状態じょうたい
 
★これがビッグバンだ!
宇宙のひろがっていくようすが、マータの目の前にかんでいます。
「地球から一歩はなれると、宇宙はまっ暗なやみの世界だ。およそ150億年ぐらい前、とつぜん高温・高圧のすさまじい爆発ばくはつ、つまりビッグバンが起こった。高温・高圧こうあつの状態というのは、そうだな、たとえば自転車のタイヤに、空気入れで空気を入れているとき、マータはその空気入れをさわったことがあるかい?」
教授きょうじゅは、ポンプで空気を入れる仕草しぐさをしてみせました。
「ある。ポンプはとても熱くなっていたよ」
「それだ。それでね、モノはふつう高熱の中では変化しやすくて、そこに新しい物質ぶっしつが生まれてくるんだ。現在、地球に存在そんざいしているモノの多くは、そのときに生み出された……というのだが、マータ、わかるかい?」
「うーん、わたし、まだよくわからない」
「このビッグバンによって宇宙が出現して、およそ10万年ぐらいぎると、温度が下がって、宇宙が透明になったんだ。このことを“宇宙の晴れ上がり”といっている。もちろん、ガス*はどこも同じではない。いところもありうすいところもある。しかも、ものすごい爆発で四方にとび散っていくわけだから、ガスもいっしょにとび散っていくことになる。そして、このとび散っていったガスから、やがて星や銀河ぎんがが生まれてきたというんだ」
「すごい!星って、ガスからできたんだ」
マータは、がぜんおもしろくなってきました。
コラムビッグバン宇宙の始まりのときは、ものずごい高温で、1兆度をはるかにこえていた。ところがビッグバンから3分過ぎると、ぼう張のために1000万度ぐらいまで下がっていったんだ。
このわずか3分の間に、水素とヘリウムが生まれたんだ。それが集まって星ができ、星の中で、それ以外の元素が作られたんだ。

Copyright © 2002 Rironsha(理論社)