銀河系を眺める少女(マータ)と男性(コスモス教授)
銀河ぎんがが生まれた!
ビッグバンによって生まれた宇宙うちゅうは、やがて銀河を誕生たんじょうさせていった。
 
★ガスから生まれた星たち
想像そうぞうをこえる150億年前の世界でした。
ドーム球場ほどもある、大きな〈宇宙の部屋〉いっぱいにかがやきながら、ゆったりと回転する巨大きょだいな銀河が現われました。
「きゃー!すごい」と、どぎもをぬかれたマータがさけぶと、教授きょうじゅはうれしそうにいいました。
「おどろいたかい?銀河ってダイナミックだねえ。この中に、星がいったいどのくらいあるかわかるかい?」
「そんなこと、とても……わからない」
「わたしたちの住む地球という星は、銀河にあるたくさんの星の中のひとつの恒星こうせいである太陽の周りをまわっている星だ。ところがその銀河系ぎんがけいには、太陽にた星が、2000億個もあるんだ。
こんな巨大な銀河系も、宇宙では、ごく小さな存在だ。実は、銀河が集まって、銀河団が作られている。銀河団が集まって、あわが重なったような構造をつくっているんだよ」
「へーえ、宇宙は、ガスでできたあわのようなものなの……?」
「ま、カンタンにいえば、そういうことかな」
教授は、鼻の頭をかきながらいいました。
「その宇宙には、中心もなければ果てもない。わかっているのは、人類が宇宙のすべてをとらえることにも、限界があるということなんだね」
そういうコスモス教授は、少し真剣しんけんな顔になりました。

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