星も生まれて死んでいく?
核融合反応によって生まれた星は、長い時間の流れの中で、やがては死んでいく。
太陽も地球も、その例外ではない。
★星にも一生があるの?
いま、〈宇宙の部屋〉の上のほうで、オリオン大星雲がかがやいています。
コスモス教授はつづけます。
「星が生まれるためには、星になる物質(、つまり材料が必要だね」
「わかった。ガスとかちりとかね!」
「おお、わかってきたねマータ!」
うれしそうに、教授(の顔がほころびました。
「そこで科学者たちが調べた結果、太陽という星は、水素(が燃(えてヘリウムに変わっていることを発見したんだ。その変化を〈核融合反応〉というんだが、つまり、太陽をつくっているおもな物質は、水素とヘリウムということになる。ここでい
う星というのは、自分で熱と光をはなってかがやく星のことで、これを〈恒星(〉とよび、地球のように、自分からは熱も光も出さず、恒星からの光を反射(して光る〈惑星(〉とは区別している。
この光りかがやく星も、長い長い時間の流れの中で、生まれてはやがて死んでいく。その一生には、いろいろな形があるけれど、それは星の大きさやその星の重さ(質量()によってちがってくる。
これを聞いて、マータは思わず、
「えーっ!太陽も死んでしまうの!?」
と、大きな声を出してしまいました。
「そう。およそ50億年後にはね」
教授は、はっきりとそう断言(したのです。
「人間だって一生があるように、星にも一生がある。そうしてまた、生まれかわってくるんだ」
太陽も死ぬ……。あまりに気の遠くなるような話に圧倒(されて、マータはきらめく星をながめながら、ぼう然としてしまいました。