マータは、太陽をかこむ厚（あつ）いガスの円盤（えんばん）の中に、小さなつぶつぶが現われて、少しずつふえていくようすに、じっと見入っていました。微惑星が生まれているのです。

このようすをいっしょに見ていた、コスモス教授（きょうじゅ）がいいました。

「太陽に近いところと遠いところでは、星のでき方もちがってくるし、成分もちがうんだ。太陽に近い星は、岩石や金属（きんぞく）などの重い物質（ぶっしつ）の星になっていく。

ところで、こうしてできる微惑星の数といったら、ものすごい数なんだ。マータはいったい、どれくらいあると思う？」

そう聞かれても、マータには見当（けんとう）もつきません。

「え……！何個ぐらいできたの？」

「これはね、現在の地球のあるあたりで、おそらく100億個近く生まれたにちがいない、といわれているんだよ」

「ひゃーっ！100億個……」

とても想像（そうぞう）できない数です。

「そう。その見当もつかないほどの微惑星たちが、太陽の周りをまわりながら、ふたたびはげしくぶつかりあったり、合体（がったい）したりして大きくなっていった。そのくり返しがつづいて、いまの惑星（わくせい）になっていったと考えられている」

「あっ、教授（きょうじゅ）！惑星がまたひとつできた！……」

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