原始太陽系の進化 詳細はテキスト
こうして地球は生まれた
太陽が生まれておよそ1000万年後、太陽をとりくガス円盤えんばんは、さまざまな惑星わくせい誕生たんじょうさせていった。そのひとつが、わたしたちの地球だった。
 
微惑星びわくせいから惑星へ
マータがコスモス教授きょうじゅと話している間にも、4つの惑星が太陽の周りをまわっていました。「えーと、水、金、地……あ、地球ね!すごい、太陽に近いんだ。そしてつぎが火星で……木星もくせいはまだ?」
「うん、もう少し待っていてごらん。太陽から遠いところでは、円盤えんばんの中は金属きんぞく岩石がんせきだけではなく、そりゃものすごい量の氷などもあったんだ。そうして、それらでできたたくさんの微惑星が合体がったいすると、サイズの大きなものができてくるんだ。
太陽から遠いところでは、これが水素やヘリウムのガスをあつめて、〈木星型もくせいがた惑星*〉とよばれている木星もくせい土星どせいになったんだ」
マータが見ていると、たくさんの微惑星の中から、徐じょじょに巨大な惑星が、その姿すがたを現わしはじめました。
「うわあ……ほんとに大きい!あれが木星ね。あっ、そして土星も……」
「地球の大きさとくらべてみると、ものすごい大きさだってことがよくわかるだろう?」
「でも、星くずはみんな惑星になったの?」
気になっていたことを、マータは教授に聞いてみました。
「いや、全部ではないんだ。現在、惑星になりきれなかった星くずの存在そんざいが見つかっている。
たとえば、火星と木星の間には、小さい天体が多数あって、小惑星帯しょうわくせいたい*と呼ばれている。太陽からもっとも遠い惑星である冥王星めいおうせいよりずっと外側は、たくさんの氷の天体があって、そこから彗星すいせいがやってくるといわれているんだ」

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ガス成分の中にできた微惑星びわくせいは、ガスのうずく運動によって、衝突しょうとつ合体がったいをくり返していく。

ガス円盤の外側のところでは、中心の太陽から遠いために、ガスがたくさん流れこんで、木星や土星がつくられていった。

太陽ができておよそ1000万年ぐらいで、周りをとりいていたガスは消えていった。太陽から遠い天王星や海王星は、木星や土星に比べて成長がおそかった。