イメージ画 少女(マータ)に“地球や宇宙の不思議”を渡す手
宇宙船うちゅうせん地球号の旅
 
★まだまだ疑問ぎもんはいっぱい!
「マータの疑問にやさしく答えるというのは、とてもむずかしいことなんだ。でもまだ説明しなければならないことがたくさんある」
「たとえば、どんなこと?」
「そうだな。たとえば銀河ぎんがの話だとか、宇宙うちゅうの果てや宇宙の未来について、などなど……だね」
「うわあ、マータはそういうことも知りたい!宇宙はどこまでつづいてるのかとか、行きどまりってないのかとか……」
「うーむ、むずかしい問題がいっぱいだ!だが、残念ながら今回はこれでおしまいにしよう。マータが宇宙や地球のことについて、こんなに興味きょうみをもってくれたのが、わたしはとってもうれしいよ。
科学にとって、きみのようにいっぱい疑問ぎもんをもつことが、いちばん大切なことなんだ。マータのような子どもたちがたくさん育つことを、わたしも期待しているよ」
コスモス教授は、期待に満ちたまなざしをマータに向けながら、そういいました。
「そして、ひとつ疑問がとけたら、かならずつぎの疑問が生まれてくる。できるだけ自分の頭で考え、その考える力を身につけること。それが大切なことなんだよ。それでは、なにか疑問が生まれたときに、また会おう」
そう言い終わると、教授のすがたは、ミラクルミュージアムとともに、マータの前からあっけなく消えていきました。

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