キュヴィエの激変説
18世紀、スミス〔William Smith, 1769–1839, イギリスの地質学者〕やキュヴィエ〔George Léopold Baron Cuvier, 1769–1832, フランスの博物学者〕は、地層によって産出する化石の種類が異なることを用いて地質図を作成しました。
キュヴィエは、パリ盆地の地質図を作成し、マンモスのように、過去に生きてたが、現在は絶滅している動物がいることに気づきました。そればかりでなく、多数の生物種が一斉に絶滅している時期があることにも気づきました。
このことからキュヴィエは、聖書にあるノアの大洪水を思わせる天変地異により生物種が絶滅したという、激変説を唱えました。
しかし、キュヴィエらの激変説は、ハットン〔James Hutton, 1726–1797, スコットランドの地質学者〕とライエル〔Sir Charles Lyell, 1797–1875, イギリスの地質学者〕の斉一説や、ダーウィン〔Charles Darwin, 1809–1882, イギリスの生物学者〕の進化論により、否定されました。そして、長い間忘れ去られていたのです。
文献
Rudwick, M.J.S. [n.d.] Georges Curier, Fossil Bones, and Geological Catastrophes. p.75