裸子植物

(種子で増える維管束植物 Ⅰ)

種子で殖える植物を種子植物という。
種子は、胚と胚乳と種皮からなる。シダ植物の大胞子に相当するものが、種子植物では胚珠の珠心の中にあり、親から栄養分をもらって生殖器官を形成し、受精する。
裸子植物には、ソテツ類・イチョウ類・針葉樹類が属する。
ところで、種子植物には裸子植物と被子植物がある。裸子植物では、柔らかくて壊れやすい胚珠がむき出しだが、被子植物では胚珠が子房に包まれて保護されている。
化石記録によると、シダの葉を持つが種子をつける、シダ種子類という植物がいた。種子で殖える植物は古生代デボン紀には出現したが、多様化して繁栄したのは中生代になってからである。
学研学習事典データベース > 裸子植物http://db.gakken.co.jp/jiten/ra/800410.htm

ソテツ類(Cycadophyta)

ズーム
ソテツは、熱帯から亜熱帯にかけての乾燥気候の地域によくみられる。日本では、温暖な九州から四国にかけてよくみかける。
太い幹から多数の葉が生えていて、頂部に胞子のう穂をつける。球形ないし卵形の種子をつける。
11属140種が知られている。

イチョウ類(Ginkgophyta)

ズーム
イチョウ類は中生代ジュラ紀に繁栄したが、現生しているのはイチョウただ1種である。
雄株と雌株がある。雌の生殖器官は円柱状の枝の先に胚珠がついている。
受精した胚珠は成長して、ぎんなんになる。

針葉樹類(Coniferophyta)

ズーム
スギ(別名 ヨシノスギ)
ズーム
ズーム
ズーム
ズーム
ズーム
マツ(マツ属の1種)
マツ・スギ・ヒノキなど、葉が細くて長い樹木を針葉樹という。

グネツム類(Gnetophyta)

ズーム
ウェルウィッチア
写真: 岐阜大学教育学部
グネツム類は、グネツム属・マオウ属・ウェルウィチア属の3属からなる小さな植物群である。
ウェルウィッチアは、ナミビアのナミブ砂漠にだけ生育している。日本名は「キソウテンガイ(奇想天外)」という。単子葉植物に似た平行脈をもつ葉が2枚しかない。雄株と雌株があり、花粉は風や昆虫によって運ばれる。
岐阜大学地学科 > ナミビア植物:ウェルウィチア,http://chigaku.ed.gifu-u.ac.jp/chigakuhp/html/kyo/seibutsu/rashi/kisoutenngai/kisoutenngai.html