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金星の動きと形の変化
中学校理科授業における実践


やせ細った金星

 夕方、生徒たちは作った天体望遠鏡をもって自宅へ向かう。天気は移動性低気圧が低下したあと、冬型の気圧配置になり、岐阜県西部に雪雲が流れ込む。生徒たちは、雪雲の切り目に輝く金星を観察することになった。

 一方、川上ら岐阜大学のグループは、生徒たちが手作り望遠鏡で同じ日の金星を観察していることを意識し、いつものように金星の撮影に向かった。この日は、北風が強く画像はゆらいでいる。しかし、これまでになく大きく欠けていることは一目瞭然だ。1月のころに比べると、日ごとにやせ細っていることがよくわかる。生徒たちが作ったばかりの天体望遠鏡を手に同じ金星を観察していることを思うと観測に熱がこもる。そして、得られた画像はすぐに処理してホームページに載せた。

 地学科ホームページのカウント数が一晩ごとに増えてきている。大学と中学校の連携はうまくいっているのだろうか。


[はじめに]
[1.金星の満ち欠けを観察しよう]
[2.双眼鏡を使ってみませんか]
[3.天体望遠鏡はすごい!]
[4.指導計画]
[5.双眼鏡とにぎりこぶし法でチャレンジ]
[6.天体望遠鏡の組み立てキットがあった]
[7.天体望遠鏡を作る]
[8.やせ細った金星]
[9.まとめの授業]
[10.生徒の反応]
[11.授業をおえて]
[おわりに]