タラワ島

ラテン表記
Tarawa Island, Kiribati
緯経度
南緯 1°30′ (-1.50°) / 東経 173°00′ (+173.00°)
国/地域
キリバス
サンゴのδ18OとENSOの比較。高い相関を示している。ズーム
サンゴのδ18OとENSOの比較。高い相関を示している。
A: 中部太平洋の降雨指数(日降水量)。
B: タラワ環礁(西太平洋)のδ18O。
C: ガラパゴス諸島(東太平洋)のδ18O。
影をつけた期間は、エル・ニーニョ・イベント。茶色の網は強い、ピンクの網は弱いものを示す。
Reprinted (abstracted/excerpted) with permission] from [Cole et al. 1993. Science, 260, 1790. Figure 1 Copyright 1993 AAAS
タラワ環礁は、赤道直下日付変更線のわずか西に位置している。エル・ニーニョが発生すると、温暖域がタラワ近海まで移動し、ここでは降水量が著しく高くなる。そのためサンゴ骨格の酸素同位体比は淡水の影響を受けて負の値をとる(Cole and Fairbanks, 1990)。また、エル・ニーニョが発生すると風系が変化するため、サンゴに含まれるマンガンの存在度が高くなる(Shen et al., 1992)。したがって、個々では酸素同位体比とMn∕Ca比がSOIと相関が高い。
Cole et al. (1993)は、サンゴに記録された酸素同位体比の変動とタラワでの降水量の変動、ガラパゴス諸島におけるサンゴの酸素同位体比を比較した。東太平洋におけるエル・ニーニョ現象は、太平洋の広い範囲にわたる変動と対局的には相関しているが、時期によっては対応しない。
文献
Cole, JE; Fairbanks RG. 1990. The Southern Oscillation recorded in the oxygen isotopes of corals from Tarawa Atoll. Paleoceanography. 5, 669–683.
Cole, JE; Fairbanks, RG; Shen, GT. 1993. Recent variability in the Southern Oscillation: isotopic results from a Tarawa Atoll coral. Science, 260, 1790–1793.
Shen, GT; Linn, LJ; Campbell, TM; Cole, JE; Fairbanks RG. 1992. A chemical indicator of trade wind reversal in corals from the western tropical Pacific. Journal of Geophysical Research 97, 12689–12697.